長年渋谷駅のJRのホームは山手線と埼京線・湘南新宿ラインのホームが離れており、利用客の不便が続いていました。今回ついに渋谷駅ホーム並列化工事が完了し歓迎の声が上がる一方で撮り鉄たちの迷惑行為がまたしても起きてしまいましたので、その模様をまとめました。
何故渋谷駅ホームは離れていたのか
これを語るには埼京線と湘南新宿ラインの運行開始の経緯が絡んできます。
まず埼京線の大宮~池袋館が1985年に開業し、その翌年に新宿駅まで延伸します。その後、1988年春に宇都宮線・高崎線の列車の一部が池袋駅発着で設定されるようになりました。
1988年7月に東海道線の湘南ライナーのうち一部の列車が新宿駅発着で設定されるようになり、初めて山手貨物線の定期旅客列車として「湘南新宿ライナー」と名称を改め運行を開始します。
1996年には埼京線が恵比寿駅まで延伸し、この時渋谷駅ホームが設けられました。しかし、当時は山手線ホームの東隣に東急東横線の地上ホームがあり、ホームを設置するスペースがなかったことから、当駅で貨物営業を行っていた貨物ホームの跡地に埼京線の旅客ホームが設置されました。
その後2001年12月に湘南新宿ラインが開業し、翌年12月には埼京線が大崎駅まで延伸し同時に天王洲アイル~大崎駅間を延伸開業したりんかい線との相互直通運転を開始します。2004年10月のダイヤ改正で湘南新宿ラインが大幅に増発され、更に昨年11月に相鉄・JR直通線も開業。今後の動向に注目が集まっています。
渋谷駅ホーム移設
今回渋谷駅の線路切替工事が行われたことで埼京線・湘南新宿ラインホームの移設が完了し、ハチ公改札及び南改札と接続。利便性が向上しています。なお、この工事に伴い、5/30と31は以下の列車で運転変更・運休の措置が取られました。
- 湘南新宿ラインと埼京線は大崎~新宿間で運休
- 相鉄・JR直通線やりんかい線の列車は大崎駅で折り返しの措置
- 湘南新宿ラインはこれに伴い大崎・新宿駅で折り返し。
- 東海道線の湘南新宿ライン直通列車は運休し、類似の時刻で品川駅折り返しの列車を運行
- 特急「踊り子」・「サフィール踊り子」は新宿・池袋駅発着の列車を東京駅発着に変更
- 特急「成田エクスプレス」は新宿・池袋・大宮・高尾八っ着の列車を東京・品川駅発着に変更
土日の様子は?
事前に告知が大々的に行われていたためか、大きな混乱はなかった模様です。
一部残念な撮り鉄のマナーが話題に
話としては上で終わりのはずなのですが、やはり一部の撮り鉄のマナーが問題視されています。
明らかにホームの黄色い点字ブロックから身を乗り出して撮影していますし、更にこのご時世に密な環境で撮影を行っています。厚生労働省では以下の「3つの密」を避けるよう呼び掛けているのですが。
- 換気の悪い密閉空間
- 多数が集まる密集場所
- 間近で会話や発声をする密接場面
別にルールを守らない撮り鉄が新型コロナウイルスに感染するのは自業自得ですし、苦しんで死ぬのも勝手ですが、それ以上に無自覚に感染を広げてしまう可能性があるというのが問題でしょう。新型コロナウイルスに感染しても無症状のままの人も少なくないですし、それで他の方に移してしまい重症化してしまう、その可能性を考えたらそういう行動はとれないと思うのですが…