豊肥本線の肥後大津~阿蘇間について、JR九州は今年8月頃運転再開の見通しと発表しました。今回はこの一件と空港アクセス線計画を取り上げます。
豊肥本線ついに全線復旧
国土交通省は10日、熊本地震(2016年4月)による被災で不通となっているJR豊肥本線の阿蘇―肥後大津間について、復旧工事の完了のめどが立ったことから、8月ごろに運転を再開する見通しと発表した。同区間に沿う国道57号の現道部分も10月ごろに復旧する見通しだ。
同区間は熊本地震で大規模な斜面崩壊などが発生したが、国交省、熊本県、JR九州が道路、鉄道、砂防などの関連工事を調整、連携して推進することで、早期復旧を目指していた。
(中略)
赤羽一嘉国交相は10日の記者会見で、「日々の県民の皆さまの生活の足に関わることだが、それに加えて、観光という面でも大変重要な資源となっているところでもあるので、コロナウイルスが落ち着いてからではあるが、観光面でも大きく寄与することができるのではないか」「熊本の復興がこれで終わりということはもちろん考えていないので、引き続き、被災地、被災者の皆さまに寄り添いながら、一日も早い真の復興が実現できるように最大限の対応をしなければならない」と述べた。
引用:豊肥本線8月に再開 熊本地震復旧
2016年の熊本地震以降一部区間の不通が続いていた豊肥本線ですが、ついに全線復旧することとなりました。4年ぶりの復旧とあって、地元住民からも歓喜の声が届いています。その頃までにはコロナウイルスの流行が収まっていると良いのですが。開通したら恐らく鉄道ファンが多く詰めかけそうですね。
なお、ダイヤについてはまだ未定の模様ですが、「九州横断特急」については不通になる前の別府~熊本間1日3往復の体制に戻るものと思われます。一方、観光特急「あそぼーい!」については熊本~宮地間を1日2往復していましたが、こちらに関してはどうなるか不透明です。
そういえば大きな被害の出た地震は一昨年に北海道で起きたのが日本国内では最後ですね。数年おきに大きな被害の出る地震が日本国内で起きてますから、そろそろ起きてもおかしくないんですよね。最近は長野方面で地震が頻発しているので、起きるとしたら長野県でしょうか(笑)
追記:8/8に全線開通することが発表されました。運転計画については後日発表される模様です。
空港アクセス線計画も本格始動?
現在、熊本空港へは鉄道は乗り入れておらず、熊本駅前からバスに乗るか、豊肥本線で肥後大津駅まで行き無料のシャトルバスに乗るかになっています。
現時点では三里木駅で分岐し、県民運動公園付近に中間駅を設けるルートが有力視されていますが、気になるのは豊肥本線への乗り入れは行わないと言っている点です。熊本駅まで乗り入れないと利便性が半減してしまうと思うのですが…
また、事業としては「県が中心に設立する第3セクターが鉄道施設を整備して所有し、運行はJR九州へ委託する」とのことで、要するに上下分離型で整備するとのことです。
果たして熊本空港へのアクセス線計画はうまく行くのか?注目ですね。
特急の運転計画が発表
豊肥本線の特急列車運行計画が発表されました。熊本~大分間を走破するのが2往復、熊本~宮地間を運行するのが1往復+土休日2往復となっています。
特に注目なのは「あそぼーい」が別府~熊本間を走破するところでしょうか。一押しの観光列車なだけに、是非乗ってみたいですね。