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 JR木次線で春~秋にかけて運行されている人気のトロッコ列車「奥出雲おろち号」が車両の老朽化などを理由に2023年の運行を以て終了することを明らかにしました。木次線はJR西日本の中でも屈指の閑散路線となっており、今後の存続が危惧される状況となっています。

「奥出雲おろち号」の概要

「奥出雲おろち号」で行くJR木次線~三段スイッチバック&奥出雲ループ

 「奥出雲おろち号」は木次線の利用促進を目的に1998年に運行を開始したトロッコ列車です。4~11月の土休日(夏休みなどの繁忙期には平日も)に木次~備後落合間で運行されており、2010年からは日曜日のみ備後落合行きが出雲市駅始発で運行されています。なお、2009年度からは「出雲の國・斐伊川サミット」が運行経費などを負担しています。

 トロッコ列車の運転にあわせて「奥出雲おろち号」の車内や長時間停車駅ではお弁当やそばなどの沿線の特産品が発売されています。詳細はこちらをご覧ください。

 車両は12系客車を改造したものとなっており、片方がトロッコ車両でもう片方が簡易リクライニングシートとなっています。

2023年に運行終了へ、路線の存続にも影響か?

 しかし、車両の老朽化や代替部品の確保などが難しいことからJR西日本は2023年をもって運行を終了する方針を示しました。運行開始時から使用している12系客車や牽引するディーゼル機関車は製造から40年以上経過し、代替部品の確保も困難となっています。代替車両の確保・改造や新造も新型コロナウイルスの影響で減収が著しい現状を鑑みると厳しく、このまま運行終了となってしまう可能性が高そうです。

 また、木次線の平均通過人員は2019年度の時点で190人。新型コロナウイルスの影響が出る前の数字で、おそらく現在はさらに厳しい状況になっていると思われます。

  更に冬季は山間部の区間が運休してしまうのですが、代行バス1台で十分な状況です。こうなってくると、早期のバス転換が考えられる状況ですので、乗車や撮影を考えている方は早めに行っておくことをお勧めします。

ネット上の反応は? 

 JR西日本はキハ40を改造した観光列車を数多く走らせていて、木次線でも同様の観光列車を新たに作ればいいのでは、と思いたいところだけど、木次線は他の路線より観光客の需要が少なく、奥出雲おろち号は沿線自治体の金銭的な援助があって運転が継続ができていた部分が大きいので、もし新たな観光列車が必要なら、JR西日本側から沿線自治体が改造費用の大部分を出す条件が出されるかもしれない。
 沿線自治体がそこまでして木次線を活性化させたいのかは未知数なので、今後の動向に注目したい。

引用:【独自】人気のトロッコ列車 JR西日本が終了方針

 つい先日初めて乗らせて頂きました。まずびっくりしたのが、2両編成で1両がトロッコ車、もう1両が通常の客車でした。500円の座席指定券で両方の車両つまり2席分利用できる仕組みです。まず、これでは利益は出ないと思う。

 一方で、停車する各駅で地元のグルメを扱う人が窓や車内で次から次に来て、どれも本当に美味しいものばかりで販売員さんも楽しくて良い人たちばかりでした。車窓からは、この列車を見た地元の皆さんが手を振ってくれたりとこれまで乗ったどのイベント列車よりもすごいな、と思いました。

 鉄道旅、という観点から見ても特別色のDD51機関車や国鉄時代の客査、そしてトロッコ。スイッチバックや2連続トンネルなどなど、鉄道旅の楽しさが満喫できる列車でした。不満としては終点の備後落合での接続が最悪なこと

引用:【独自】人気のトロッコ列車 JR西日本が終了方針

 木次線は冬になると毎年のように大雪で長期運休になるけど、それで困る人がほとんどいないのが木次線の今の現状。沿線の人たちがほとんど木次線を利用しなくなったので、沿線自治体が中心となって奥出雲おろち号で観光客を呼び込む努力をしてるけど、逆に見れば、奥出雲おろち号の乗車以外に木次線に観光客を呼ぶ要素が少ないとも言える。

 雲南市では2016年に「木次線ワイン&チーズトレイン」という、片道だけ奥出雲おろち号に乗車し、木次駅からバスでワイナリー巡りやチーズ作りを体験する試験的なツアーが行われた。このように木次線沿線の新たな魅力を発掘して列車と組み合わせることで、もし奥出雲おろち号が引退することになっても、既存の車両を最小限に改造した後継の観光列車で木次線に観光客を呼び込める可能性はあると思う。

引用:観光トロッコ列車「奥出雲おろち号」 23年度で運行終了へ

せめて接続の改善だけでも…

 こうして見てみると魅力的な観光列車なのですが、やはり接続が絶望的に悪いのがネックとなってしまいます。せめて夜行列車「サンライズ出雲」と接続すればいいのですが、残念ながら20分差で「奥出雲おろち号」が先発してしまいます。つまり、下りの「奥出雲おろち号」に乗る場合、山陰地方に前泊するしかない状況です。

 また、備後落合駅での接続も壊滅的で、下りの「奥出雲おろち号」と芸備線との接続待ちで2時間近くも空いてしまいます。上りに至っては芸備線の始発に乗るしかないため、こちらも現実的ではありません。

 じゃあ駅周辺はというと商店や飲食店が無く、一番近いところでも徒歩1km先に「ドライブインおちあい」があるだけです。何もない駅で2時間近く待ち時間が発生してしまうのは厳しい。

 駅周辺に何もないのは時代の流れですから仕方ないかもしれませんが、運行ダイヤに関しては改善の余地があるのではないでしょうか?下りはまだましですが、上りの「奥出雲おろち号」は接続が壊滅的で実質的に下りの折り返しでしか利用できない状態ですので、どうにかして欲しいところです…