JR西日本は「新幹線&やくもスーパー早特きっぷ」の後継となる来年1/7利用分から「新幹線&やくも早特3」の発売を発表しました。同区間の高速バスの利用者がターゲットとなっていることは明らかで、高速バスとの競争が激化してきています。
「新幹線&やくも早特3」の概要
「新幹線&やくも早特3」は新幹線と特急「やくも」の普通車指定席が利用できる片道タイプ商品となっています。発売はインターネット予約「e5489」と山陰エリアの主な旅行会社で発売し、みどりの窓口では発売しません。
- 料金は、新大阪(大阪市内)・新神戸(神戸市内)~米子間が4500円、同松江・出雲市間が5000円。
- 利用期間は来年1/7から3/31まで
- 発売期間は12/7から来年の3/28まで。利用の3日前までに購入の必要があります。
- 購入時に利用日と利用列車の指定が必要です。変更不可。
- 大阪・新大阪・神戸・新神戸・米子・松江・出雲市の駅レンタカー営業所で1回に限り駅レンタカー(Sクラス)が特別価格3260円でご利用になれます。
- 「新幹線&やくも早特3」を往復でご利用いただき、「ゆき」のご利用日から「かえり」のご利用日までの間にレンタカーをご利用いただくお客様が対象です。
- ただし、「ゆき」のご利用日を含む7日間以内に 「かえり」をご利用されるお客様に限ります。
高速バスとの全面戦争へ
今回の商品が同区間の高速バスの利用者がターゲットとなっていることは明らかですが、ここまで露骨な商品を出してくるとは中々驚きですね。

まず新大阪・神戸~米子間は「山陰特急バス」との競争になります。
新型コロナウイルスの影響で現在本数が大幅に減っていますね。所要時間は新幹線+やくもとそこまで変わりませんが、山陰特急バスの運賃は大阪~米子が4900円で三宮~米子が4700円。
回数券で乗ると1割程度安くなりますが、回数券は3か月間有効で6枚綴り。そこまで使用することはあまり考えられず、そうなると「新幹線&やくも早特3」がやや有利に思えます。

新大阪・三宮~松江・出雲市間のくにびき号やポートレイク号はさらに厳しいと言えます。新幹線とやくもを乗り継ぐ方が明らかに早いですし、運賃も今回の割引切符とそう変わりません。となると、早晩減便や廃止に追い込まれる可能性も否定できないと思われます。
今回の割引切符発売には驚きの声
広島発着の設定もあるか?

今回の「新幹線&やくも早特3」がどのくらい成功するかはまだ何とも言えませんが、好評を博するようであれば広島発着の「新幹線&やくも早特3」の新設も可能性としてはありそうに思えます。
現在広島から山陰方面へは高速バスでの移動がメインとなっていますが、広島発着の「新幹線&やくも早特3」が設定されればどうか。広島~岡山間は新幹線で35~40分程度なので、やくも号との乗り継ぎの手間を加味しても結構いい勝負になりそうですね。