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 JR西日本は山陽新幹線の自由席に乗車可能なきっぷで、1~3駅間(一部区間を除く)を対象に「新幹線 近トク1・2・3」を発売することが明らかとなりました。また、「直前割50」も新たに姫路・福山・徳山発着が追加されより利用しやすくなっています。

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「新幹線 近トク1・2・3」を発売

 JR西日本は「新幹線 近トク1・2・3」を2022年の2/26まで販売します。利用対象期間は2022年の2/27までの金・土休日(ただし、2021年の12/31~2022年1/2は除く)となっています。

 山陽新幹線の1~3駅間を距離に応じて1000円・1500円・2000円で自由席を利用できます。

 JR西日本ネット予約「e5489」およびJR西日本の主な駅の「みどりの券売機」で、乗車日の1か月前から前日まで購入です。

引用:「新幹線 近トク1・2・3」の発売

青春18きっぷでのワープに便利!

 「新幹線 近トク1・2・3」は近距離の旅行に便利そうですが、青春18きっぷの旅行でワープに使うというのも有効でしょう。

 一番威力を発揮するのは広島~徳山間でしょうか。山陽本線は海沿いを回っていくのに対し山陽新幹線は大幅にショートカットしています。在来線経由で行くと2時間はかかりますが、新幹線経由なら20~30分程度で行けてしまいます。

 ちなみに同区間は高速バスも競合路線として走っています(こちら)が、今回の割引切符設定で相当な痛手を被るのではないかと思われます。

 この他、候補として挙がるのは新山口~小倉や姫路~岡山間でしょうか。うまく「のぞみ」・「さくら」に乗れれば20分程度で移動できるため、乗り継ぎが必要な在来線経由に比べて大きく所要時間が短縮できます。

 また、基本的に「こだま」の利用となる三原~広島間や隣駅間の相生~岡山間もショートカットにお勧めの区間です。

「直前割きっぷ」も強化

 「直前割きっぷ」も新たに姫路・福山・徳山発着が追加されています。販売期間は2022年の2/26までの利用日の3日前から前日まで、利用対象期間は2022年の2/27までの金・土休日 (ただし、2021年の12/31~2022年1/2は除く) となっています。お値段は以下の通りです。

お値段
引用:<JR西日本>新幹線 近(ちか)トク1・2・3」「新幹線直前割きっぷ」発売期間延長について

 利用可能列車は全車自由席の列車を除く「こだま」と以下の「ひかり」です。

  • 下り…ひかり505号、507号、509号、511号、513号、591号、593号、629号、671号
  • 上り…ひかり500号、502号、504号、506号、508号、510号、512号、514号、590号、592号、594号

 「ひかり」が使えるといっても大半は新大阪~岡山間のみなのですが、新大阪~博多を走破するひかり591・594号は結構便利ではないでしょうか。特にひかり594号は「のぞみ」と遜色ない所要時間で走破しますのでお勧めです。

高速バスとモロに競合することに…

ローズライナー
引用:ローズライナー

 今回の設定区間でまず目についたのが福山発着が新設されたこと。福山に発着する高速バスは多く、山陽新幹線と競合する路線も少なくありません。

 特に「ローズライナー」は1時間に1本運行しており、人気路線であることが窺えます。

 今回の割引切符拡充で金額は大差なくなり、更に所要時間が大幅に劣るとなると、今後は相当厳しいことになるのではないでしょうか?

福岡・山口ライナー
引用:福岡・山口ライナー

 また、新山口~博多間が新たに設定されましたが、こちらも「福岡・山口ライナー」を狙い撃ちにするものと言えそうです。こちらは通常運賃が3200円、早売1が金・土休日は2040円で販売されていますが、今回設定された新山口~博多は2850円。やや高めですが、新幹線であれば「こだま」でも1時間程度。かなり有利なのではないかと思われます。

 そのほか既存の設定区間でも新大阪・神戸~岡山・広島や岡山~広島・広島~博多などが競合しているわけで、JR西日本がなりふり構わない姿勢が見て取れます。今回の割引切符設定で競合区間の高速バスの再編があるのか注目です。