京浜急行の快特列車がトラックと衝突し、前3両が脱線する大事故となってしまいました。これだけの事故にもかかわらず、トラックの運転手は死亡しましたが、奇跡的に列車側からは死者は出ませんでした。事故の原因と列車側から死者が出なかった要因を考察しました。
事故の概要
5日午前、横浜市神奈川区で京浜急行の電車とトラックが衝突しました。 午前11時43分に神奈川新町駅と仲木戸駅の間にある踏切で青砥駅発三崎口駅行きの下りの快特電車と12tトラックが衝突、先頭から3両目までの車両が脱線しました。 トラックを運転していた67歳の男性が死亡したほか、乗客側からけが人が35人出ていて、 20代の乗客の女性が重傷、ほか34人が軽傷です。
捜査関係者によりますと、現場付近の防犯カメラには、トラックが踏切の近くで切り返しをしていた際にトラックの一部が電車と衝突する様子が映っているということです。この事故の影響で現在、京急川崎駅と上大岡駅間の上下線で運転を見合わせています。
当該区間の動画を見ましたが、トラックに気づいてからではおそらく停止するのは不可能に近かったと思われます。なお、当該編成は新1000形1137編成の模様で、 成田スカイアクセス線の開業初日に成田スカイアクセス線を走行した編成でした。おそらく損傷の度合いから見て、廃車・代替新造となる可能性が高いでしょう。
乗客側から死者が出なかった要因は?
これに関しては、いくつもの要因が重なって、幸運なことに死者が出なかったということでしょう。
- 緊急スイッチ(非常ブレーキ作動、パンタグラフ降りる、防護無線)を使い被害が抑えられた
- 120キロ運転を行っていたものの、先頭車がモーター車かつ低重心で脱線したものの横転するまでには至らなかった
- 防音壁設置が功を奏し、トラックや列車が線路域外への飛散が防止された
- 踏切区間における脱線防止ガード設置
今後は、踏切の支障物検知装置をATSなどと連動して事前に停止できるよう改造が行われるものと思われます。
トラックの誤侵入が原因
今回の事故はトラックが間違って狭い踏切に進入してしまったのが原因とみられています。
京浜急行などの運行情報
京浜急行は9/6の運行について、京急川崎~横浜間の運転を終日見合わせることを発表しております。明日の始発からの運行再開を目指して復旧作業を行うとのことです。
- 都営線方面・京急川崎~羽田空港国内線ターミナル駅間はエアポート急行を約10分間隔で運行。なお、 都営線との直通運転は羽田空港系統の列車のみで通常の半分程度の運行本数の見込み。
- 品川~京急川崎駅間は 特急,普通を約10分間隔で運行。 都営線との直通運転は終日見合わせる見込み。
- 横浜~浦賀・三崎口間は浦賀行普通列車と三崎口行特急列車を約10分間隔で運行。京急逗子線は線内折り返しで運行。大師線は通常通り運行。
これに伴い、 JR線、東急線、相鉄線、横浜市営地下鉄線、りんかい線、東京モノレール、都営地下鉄浅草線、横浜シーサイドラインによる振り替え輸送が実施されています。
なお、都営浅草線や京成線などの乗り入れ先の路線でもダイヤ乱れ・運休が発生しています。
京急はマスコミ等から広告を引き上げれば?
今回の件はほとんどトラック側の落ち度により、このような事故が発生したわけですが、なぜかマスコミ側は京急側を非難する放送が多いです。
今回のような報道が続くのであれば、京急側は広告の引き上げ等で抗議すべきではないでしょうか?マスコミはいくら何でも劣化しすぎと思うのは筆者だけではないと思います。
まとめ
今回の一件はブルーラインの事故とは違い、明らかにトラックの側が悪いです。それにも関わらず京急をたたくマスコミにはいい加減うんざり来ました。1日も早い復旧を願っております。