西武多摩湖線では現在9000系の転用が進んでいますが、そんな中で普段は入線しない西武園線に突発的に入線し話題を呼んでいます。ローカル輸送で第二の車生を送る9000系の現状はどうなっているのでしょうか?
9000系の概要
西武鉄道では池袋線の10両編成化を進める目的で1993年から1999年に10両編成8本が西武所沢車両工場で製造されました。
同時期に製造された有楽町線直通用の6000系同様に各客用ドア上部のLED式車内案内表示器・ドアチャイム・自動放送装置や車椅子スペースが採用され、側面方向幕は行き先表示と種別が分離されています。また、車体は鋼製車体となっており、走行機器や台車については101系の廃車発生品を使用しコストダウンが図られています。
その後、2003~2007年度にかけて走行機器についてはVVVFインバータ制御に改造されています。
ラッピングトレインになるなど池袋線の優等列車として今後も走り続けるものと思われましたが、台車の老朽化が進んだことや少数形式で取り扱いが煩雑だったことが災いし2017年度より置き換えがスタート。9106Fから廃車がスタートし、9107F・9101Fも廃車となっています。
4両編成として多摩湖線で運用へ
このまま全編成が廃車になると思われましたが、9108F・9105Fが相次いで4両編成へ短編成化されるとともにワンマン運転に対応するための改造を受け10月から多摩湖線で運用を開始しています。国分寺駅にホームドアが設置されることに伴い新101系を置き換えるものと思われます。
なお、これにより現在は一時的に多摩湖線は3ドア・4ドアの列車が混在していますが、恐らく他の9000系も短編成化・ワンマン化され多摩湖線へ投入されるでしょう。
追記:9102Fも現在短編成化・ワンマン化改造を受けているとのことです。
西武園線でも運行
この他、西武園線でも9000系ワンマン車の運行を確認しています。こちらは通常ですと2000系の運用ですが、何らかの理由による突発的な代走ですね。
10両フル編成は間もなく見納めか?
後継の40000系ロングシート車(通称:40050系)が投入されていることを考えると、9000系の10両編成が池袋線を優等列車として爆走する姿を見られるのは長くても来年まで…と考えた方が良いでしょうね。撮影や乗車を考えている方は早めに済ませることをお勧めします。