来春(3/12)に行われるダイヤ改正の内容をまとめました。今回はJR東日本の東北エリアの改正内容を紹介します。「つばさ」の全車指定席化や一部列車の臨時列車化とそれに伴う運転時刻の見直しなどが主な内容となっています。
「つばさ」全車指定席化
今回のダイヤ改正で山形新幹線を走る「つばさ」は全車指定席での運行となります。全車指定席化と同時にミニ新幹線の特急料金などの改定も実施します。
改定後の料金は、新幹線・在来線直通利用の指定席は最大150円の値下げとなりますが、自由席利用と比較すると最大810円の値上げとなります。在来線区間のみの利用(福島~新庄間のみ利用)は、指定席・自由席とも現在と同額から最大280円の値下げとなります。
「つばさ」の在来線区間(福島~新庄間)のみを利用する場合は自由席廃止の救済措置として特定特急券で乗車が可能となります。これは指定席の530円引きで発売され、普通車指定席の空席を利用できるものとなっています。
つばさ定期券はこれまでと同様に福島以北の「つばさ」が利用できる商品として引き続き発売しますが、座席指定はできませんので普通車指定席の空席をご利用ください。山形~新庄間「つばさ171号」の普通車自由席専用の「つばさモーニング特急券」は発売を終了します。
自由席利用商品である「タッチでGo!新幹線」については、新幹線区間と在来線区間とにまたがった区間でのご利用はできなくなります。「つばさ」の在来線区間のみをご利用の場合には、「こまち」と同様に普通車指定席の空席をご利用下さい。
一部列車の臨時列車化と「はやぶさ」の格下げ、福島駅改良工事で運休も
東北新幹線では、お客さまのご利用状況にあわせ一部の列車を臨時列車化します。
- はやぶさ3号・9号・29号・33号・12号・26号・36号…東京~新青森間
- 改正後は「はやぶさ 27号・31号」を新青森行から新函館北斗行に変更します。
- こまち9号・40号…東京~秋田間
- はやぶさ30号、やまびこ129号・135号・137号・139号・141号・143号・153号・159号・128号・132号・136号・138号・140号・146号・148号・158号…東京~仙台間
- 「やまびこ」と併結している「つばさ」はこれまで通り定期列車として運行します。
- なすの273号…東京~那須塩原間
また、なすの284号の運転を取りやめるほか、東京~盛岡間で運行する「はやぶさ」2往復を「やまびこ」に格下げします。
また、福島駅在来線(奥羽本線)と新幹線上りホームを結ぶアプローチ線の新設工事に伴い、日中時間帯の福島~庭坂間で普通列車の運転を取りやめ、バス代行輸送を実施します。代行輸送の詳細については改めて発表します。
奥羽本線パターンダイヤ化と新庄~湯沢間1往復削減
現在運行している秋田11:48発新庄行と新庄14:17発秋田行について、新庄~湯沢間の運行を取りやめます(ダイヤ改正後は下り列車の運行時刻を繰り下げ、湯沢15:40発秋田行として運行します)。
また、日中の時間帯から夕方の通勤時間帯の湯沢駅・横手駅・大曲駅・秋田駅の発車時刻の見直しを行い、パターンダイヤを導入します。
東北本線は日中時間帯の削減
日中時間帯に小牛田~一ノ関間で運転している列車のうち1往復(小牛田11:35発、一ノ関11:53発)で石越~一ノ関間の運転をとりやめます。また、小牛田9:58発の列車の運転時刻を以下の通りとします。
小牛田発 | 石越発 | 一ノ関着 |
10:56 | 11:21 | 11:41 |
仙台空港アクセス線について、14時台に仙台~仙台空港間で1往復を増発します。これに伴い、仙台空港アクセス線の仙台駅発時刻を11~16時台は10・30・50分発に統一します(仙台11:10発は快速です)。また、東北本線の名取~岩沼間で1往復の運転を取りやめます。
北上線の冬季閉鎖駅が廃止に
北上線では平石駅・矢美津駅の利用が減少していることから、両駅の営業を終了します。なお、12月から冬季通過扱いとなっていますので、両駅に列車で訪れることは現在不可能となっています。
津軽線で運転時刻見直し、新幹線との接続が改善。山田線や大船渡線でも列車の運行を見直し
津軽線では一部列車の運転時刻を見直します。また全ての定期列車でワンマン運転を行います。ダイヤ見直しにより、1本の津軽二股駅での乗り換え時間が大幅に短縮されます。
山田線では上り列車の繰り下げ、最終列車の運行繰り上げを行うと共に一部列車の行き先変更を行います。
大船渡線では一部列車の運行を取りやめると共に全定期列車をワンマン運転とします。
仙石線で松島海岸駅発着を新設・土休日ダイヤ導入へ
仙石線では日中時間帯にあおば通から松島海岸へ行ける列車を増やし、日本三景の一つである松島エリアへの移動が便利になります。
ご利用状況にあわせて、新たに土休日ダイヤを設定します。 朝と夕夜間の時間帯を中心に、あおば通~東塩釜間は平日と土休日で列車の時刻や運転本数が異なります。ご利用の際にはご注意ください。
また、初電・終電の見直しを行い、小鶴新田発あおば通行の初電時刻を10分程度繰り上げますが、あおば通発石巻行の初電時刻を20分程度繰り下げます。石巻発あおば通行の終電時刻を30分程度繰り上げ、石巻22:00発あおば通行が終電となります(現行の石巻22:26発あおば通行は東塩釜23:15発あおば通行となります。)。
夜間帯の石巻発・仙台行の「仙石東北ライン」で種別(特別快速・快速)と時刻を変更し、利便性を向上します。ダイヤ改正後は石巻20:01発特別快速仙台行、 石巻20:56発快速仙台行となります。
磐越西線は会津若松駅で系統分離・日中時間帯はパターンダイヤに
磐越西線では日中時間帯を中心に時刻をパターン化します。運転間隔の均等化や日中帯の郡山発時刻の統一、快速列車と普通列車の交互の運転など、郡山~会津若松間で列車の時刻をわかりやすくします。また、夕方時間帯の下り1本の運行を取りやめます。
- 郡山駅の発車時刻を9~16時台は毎時15分の発車とします。このうち、10・12・14・16時台は快速列車となります。
- 会津若松駅の発車時刻を普通列車の運行となる10・12・14・16時台は毎時20分、快速列車での運行となる9・11・13・15時台は毎時30分の発車とします。
快速「あいづ」は一部指定席(リクライニングシート)の車両を連結して運転していますが、4両編成での運転に統一し、混雑を緩和します。指定席の座席数は現行通りです。
現在新潟~会津若松で運行している快速「あがの」1往復を普通列車に格下げします。また、会津若松駅で系統分離を行い、現在3本運行されている会津若松を直通する列車は会津若松駅で乗り換え(同じホーム)となります。