スポンサーリンク

 JR四国で老朽化の進む2000系の置き換えを目的とした2700系ですが、現在高徳線で試運転が実施されており、定期列車への投入がいつになるのか注目されていましたが、8月以降の一部で高徳線の特急「うずしお」に先行投入、9月以降に土讃線の特急「あしずり」等に投入されることが判明しました。今回は投入列車や2700系の概要、今後の置き換え等の考察を行いました。

JR西日本グループが“鉄道専用”SNSアプリ始めました!

2700系の概要

 老朽化の進む2000系の置き換え用としては、車体傾斜装置に8600系電車同様の空気ばね式を採用して構造を簡素化した2600系気動車を開発し、投入する予定でした。しかし、試運転を行ったところ、カーブが連続する土讃線で空気ばね制御に用いる空気容量の確保に課題があることが判明し、2600系の量産化は中止となります。その後、2000系同様の制御付き自然振子装置を採用して再設計・製造されたのが本系列です。

 車内はE5系やE7系のように背もたれと連動して座面が前方にスライドする腰掛を採用しており、全座席にコンセントが設置されています。モバイルパソコンなどの利用を考慮し、テーブルの大型化が図られ、「JR四国無料公衆無線LANサービス」にも対応します。 グリーン車についても半室ですが設けられており、 2+1配列の回転式リクライニングシートとレッグレスト、読書灯、コンセントが配備されています。

今後の運用列車は?

2700系
引用:2700系

 まず、8/6から一部の曜日で2600系の運用を踏襲する形で「うずしお」で運行を開始します。運用列車は以下の通りです。また、運転開始に伴い、 営業初日は高松駅3番ホームで10:45から出発式を行います。

 8/8追記:高松駅での出発式の動画が上がっていたので紹介します。

JR四国 新型特急 2700系 高徳線にて運行開始!2019/8/6!

 また、9/3以降、一部の曜日において土讃線の特急「しまんと」「あしずり」1往復づつで運行を開始します。

 これにより2000系の宿毛行き下り「あしずり」特急への充当は9/23を以て終了します。(朝の上り宿毛発特急はアンパンマン列車により存続)

本格的な運転開始は9/28以降

 9/28には、「南風」への投入も開始され、本格的な運行を開始します。なお、運行初日には「南風」への投入開始を記念して、高知駅発「南風14号」・岡山駅「南風15号」でそれぞれ出発セレモニーが実施されます。運行列車は以下の通りです。なお、 「南風2号」と「南風3号」 は9/29からの運行となります。

 また、「うずしお」も下り8本、上り7本で本格運行を開始します。なお、運用の都合上 「うずしお31号」と「うずしお33号」は9/27から2700系での運行となります。

今後の置き換えはどうなる?

しまんと
引用:しまんと

 今後、JR四国は2020年度末までに40両程度を投入するとしている。そうなるとグリーン車付き3両編成9本+モノクラス2両編成8本前後?と予想します。おそらく土讃線の特急は全て2700系で置き換え、「うずしお」についても「南風」と併結する列車に絡む運用は2700系で置き換えを行うものと考えます。

キハ185系
引用:キハ185系

 ただし、捻出された車両が全て廃車になるとは考え辛く、状態の良い車両に関してはキハ185系の置き換えに回るものと思われます。 キハ185系は製造からすでに30年以上が経過しており、いつ置き換えが行われてもおかしくないでしょう。また、これを機会に2000系のグリーン車付き編成が転用されて「宇和海」のグリーン車連結が復活する可能性もありそうです。

まとめ

 ついにJR四国の新型車両2700系が運行を開始します。これを機会に是非JR四国で鉄道の旅をしてみてはいかがでしょうか?

 2000系やキハ185系はここ1~2年で淘汰が進むと思われますので、記録・撮影は早めに行っておいたほうがよいでしょう。