「東武鉄道の2019年度設備投資計画」の中で日比谷線直通列車で有料着席サービスを導入することが明らかとなっていましたが、今回列車愛称と運転区間などの概要が判明しましたので紹介するとともに、今後の「THライナー」の運行予想を行いました。
列車愛称は「THライナー」に決定
12/19、東武鉄道は来年の6/6から東武伊勢崎線と東京メトロ日比谷線の直通運転を行う列車で有料着席サービスを開始することを発表し、列車名を「THライナー」とすることを発表しました。また、この列車は日比谷線直通列車で初の優等列車であるとともに日比谷線内で通過運転を行います。
列車愛称名にある「TH」には、東武線<TOBU>と日比谷線<HIBIYA>を結ぶライナー、 東京<TOKYO>とホーム<HOME>をダイレクトに結ぶ通勤ライナー、という意味が込められているそうです。
運行区間とダイヤは?
まず運行区間に関してですが、筆者の予想では車両基地のある南栗橋駅が始発になると思われましたが、予想に反して久喜駅が始発駅となりました。終着駅に関しては予想の範囲内で恵比寿駅となっています。(恐らく回送で中目黒折り返しと思われる、中目黒乗り入れは東急側が難色を示した?)
夕方はやや真ん中寄りの霞ヶ関駅が始発駅となっており、久喜駅までの運行となっています。
運行本数については平日と土休日で同じとなっており、朝の上りが2本、夕方の下りが5本となっています。恐らく折り返しは普通列車としての運行になると思われます。
東武鉄道線内の停車駅は東武動物公園・春日部・せんげん台・新越谷、日比谷線内の停車駅は上野・秋葉原・茅場町・銀座・霞ヶ関と霞ヶ関~恵比寿間の各駅となっています。朝の上り列車について、霞ヶ関駅以降はフリー乗車制となっています。
東武鉄道が設定する定期列車としては初めて北千住駅を通過(運転停車はするが客扱いは行わない)する列車が設定されることになります。また、 日比谷線内は優等列車の設定が建設時に想定されておらず、通過待ちや追い越しの設備はないため、 日比谷線内はかなりゆっくり走ることになりそうです。
なお、運転に使用される70090型については「70000系」(東京メトロ日比谷線直通用車両)をベースとしたロング・ クロスシート転換車両となっており、ライナー列車での運用時はクロスシートでの運行となります。「TOBU FREE Wi-Fi」を提供し、各座席にコンセントやドリンクホルダー、荷物フックを用意します。
運行時刻は以下の通りです。
料金は大人1人当たり久喜・東武動物公園・春日部⇔日比谷線内が680円、せんげん台・新越谷⇔日比谷線内が580円となります。いずれも子供は半額に10円を足した金額となります。
なお、座席指定券を事前に購入せずに乗車した場合には、車内発売での座席指定料金として 200円(大人・子供とも)を加算した料金が徴収されます。
今後はどうなる?
2008年に運行を開始した東武東上線の「TJライナー」は大成功を収めており、今後は有楽町線や副都心線方面への設定が行われる可能性も考えられています。そうなると、東武伊勢崎線や半蔵門線・日比谷線の混雑が激しいことを考えると「THライナー」も成功を収める可能性は高そうです。
となると増発にも期待したいところですが、現行では「THライナー」の運行に用いられる70090型は4本と発表されているため朝方にもう1本増発することはありえそうですが、夕方は本数の都合からこれ以上の増発は不可能でしょう。
もし増発となれば、恐らく70090型の増備が行われることになると思われます。 「THライナー」 の今後に期待しましょう。