タイ国鉄はJR北海道で運用されていたキハ183系17両を譲り受け、観光列車として運行する方針を明らかにしました。2017年に引退し室蘭港に保管されている車両ですが、長年の風雨などにより痛みが激しく、復活に疑問視される声も出てきています。
タイ国鉄譲渡へ
タイ国鉄は10日、JR北海道から、中古のディーゼル車17両を譲り受けると発表した。特急「オホーツク」(札幌―網走)、「大雪」(旭川―網走)などで使われていた車両で、改装後、来年にもタイの鉄路で活用する計画という。
譲渡されるのは1981~82年に製造されたキハ183系の17両。2017年に引退し、現在室蘭で保管されている。車両自体は無償譲渡だが、タイ国鉄が輸送関連費4225万バーツ(約1億4200万円)を負担し、10月にもタイに到着する。
東南アジアで日本の中古車両の人気は高く、数多く輸入されているが、使われずに放置されるケースもある。タイ国鉄が16年にJR北海道から購入した夜行列車「はまなす」の10両はいまだ稼働していない。
タイでは今回の譲渡について、JRに感謝する声が上がる一方、「赤字続きの国鉄が高額な輸送費をかけて運ぶ価値はあるのか」といった批判も相次ぎ、議論を呼んでいる。タイ国鉄は「譲渡車両の状態はとても良い。新型コロナ禍の収束後、はまなすを含め観光列車として再利用する」と説明している。
引用:引退ディーゼル車 タイで復活 JRが無償譲渡 来年にも運行
何と室蘭港に放置されていたキハ183系がタイへ譲渡され、観光列車として再び走り出す計画があるとのこと。いったんは譲渡がキャンセルされ放置状態にあった車両ですが、果たして再起できるのでしょうか…?
観光列車の詳細は?
車両は5両編成で3両の普通車とファミリーカー・レクリエーションカーで構成されるとのこと。果たしでどこで運行されるのでしょうか…
本当にタイで活躍できるのか?疑問視する声も…
ただ、本当にタイで活躍できる?疑問視する声も少なくありません。
例えばJR西日本から譲渡されたキハ28・58系列。1997年と1999年の2回に分けて譲渡が行われましたが、運用に就いたのは1997年に譲渡された車両だけとなっており、それも数年間だけの活躍に留まりました。その後は留置線に放置されたまま廃墟のようになっています。
12系客車や14系寝台車も譲渡が行われましたが、数年前に運用が取りやめられたようで現在は廃墟(放置?)されていますね。ネット上のコメントでも運行を疑問視する声が挙がっていました。
>譲渡車両の状態はとても良い。
正直言って「本当か?」と問わざるを得ない。
あの車両は過酷な環境で過酷な特急運用していた上、2~3年室蘭港のそばで潮風に吹かれ野ざらしだった車両のはず。
タイ国鉄の談を信じるのなら、あの国の車両はどんだけスゴイ環境で車両を運用しているのやらと思う。
まあ日本の狭軌と違うメートルゲージに変更等で更なる改造でお金がかかりそうだが、末永く日本の車両を愛用してほしい。
引用:引退ディーゼル車 タイで復活 JRが無償譲渡 来年にも運行
東南アジアは鉄道の保守、検査がいい加減だから折角、譲渡しても使い物に成らなく成ってしまう。国民の足の需要が少ないから大事に使用しないのだろう。寧ろ、自動車の方が需要が多いから鉄道を国民の足と考えてないのではないか?輸送費が無駄に成って採算が合わない。鉄道は東南アジアに向いてないと思う。
引用:引退ディーゼル車 タイで復活 JRが無償譲渡 来年にも運行
そもそもタイの気候は厳冬の北海道とは真逆で雨季はめちゃくちゃ雨ふりますからね…老朽化した車体などが果たして現地の気候に耐えられるのか?という問題もありそうです。まだ「計画」の段階のようですし、実際に運行までこぎつけられるのか?今後も注意深く見守っていく必要があるでしょうね。