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 京阪電鉄は3000系にも順次プレミアムカーを連結し、来年1月から昼間の全特急にプレミアムカーを連結する計画を発表しました。京阪特急のプレミアムカーの概要や3000系の運用についてどうなるかをまとめました。

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3000系の概要

京阪 3000系
引用:3000系

 京阪電鉄の3000系は2008年10月に開業する中之島線の快速急行に充当する目的で同年6月から9月にかけて6本が製造されました。

 全車が川崎重工製でefACE構体を採用。京阪の車両で初めて行先・種別表示器にフルカラーLED式のものを採用、シングルアームパンタを搭載しています。車体塗色は上側が紺、下半分が白となっており、帯は銀色となっています。

引用:3000系

 客用ドア間は横2+1配列の転換クロスシート、車端部はロングシート、運転台後は横2+2配列の転換クロスシートを採用し着席サービスと立席定員の両立を目指しました。また、ラッシュ時の乗降をスムーズにするため当系列は3ドアとなっています。

 車内案内装置としてLCDディスプレイを各客用ドア上部に1か所設置し次駅案内やドアの開閉方向などを知らせるほか、朝日新聞・共同通信提供のニュースを配信しています。扉開閉予告灯も各客用ドアに1か所ずつ設置されているほか、車端部には車椅子スペースも設けられています。

 製造当初から自動放送が搭載されており、特急などの優等列車において日本語と英語で案内が行われています。

 当初は中之島線直通の快速急行の運用が中心でしたが、予想以上に中之島線の利用が芳しくなかったのか、中之島線の優等列車運用は減少し、現在は8000系と共に京阪特急を中心に運用されています。

 また、現在では中之島線の運用は平日朝と土休日深夜の区間急行と普通のみとなっています。

プレミアムカーとは?

プレミアムカー
引用:8000系

 「追加料金を払っても座りたい」という要望が高まったことから8000系の編成内のうち1両を改造の上有料着席サービス「プレミアムカー」として2017年8月から運用を開始しました。

座席
引用:プレミアムカー

 大型ヘッドレスト・ヘッドカバーを備えた「プレミアムカー」オリジナル仕様の回転式リクライニングシートが2+1列で配置され、座席定員は40名となっています。JRの特急グリーン車のようですね。

 全席に電源コンセントを配備し、一部の席を除き大型テーブルが使用可能となっています。天井付近には微粒子イオン発生器「ナノイーX」を、足下にはフットライトを備えているほか、京都方の区画には大きな荷物に対応するラゲッジスペースが設けられ、無料Wi-Fiサービス(KEIHAN FREE Wi-Fi)も提供されています。専属のアテンダントが乗務しており、観光案内や無料でスマホ用充電器やブランケットの貸し出しを行っています。

プレミアムカー 料金
引用:プレミアムカー

 プレミアムカーの利用料金は400円~500円となっています。

 ダイヤ乱れにより区間急行などがプレミアムカー連結編成での運行となった場合やプレミアムサービスが中止となった場合、プレミアムカーは締切扱いとなります。(名鉄などと同じ方式)

 今回、3000系にプレミアムカーを連結することで、昼間時は特急の全列車がプレミアムカーを連結することになります。また、特急停車駅のホーム上などにキャッシュレス・プレミアムカー券発売機を設置し、利便性向上を図ります。

3000系のプレミアムカー連結後はどうなる?

 プレミアムカーを連結している8000系は2扉車でラッシュ時の詰込みが利かないことから2018年9月のダイヤ改正以降快速特急「洛楽」・特急・ライナー以外の種別での運用は全て廃止され、車庫への出入庫は回送で行われています。

 ただ、3000系も同様の措置を取るか?というと、ちょっと怪しい気もしますね。3000系の場合はプレミアムカーさえ締め切り扱いで運行すれば一般車に関しては詰め込みが利きますし、3ドアなので乗降にもそこまで支障をきたすようなことにはならないのではないかと思います。

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 そうなると、ダイヤ改正以降は名鉄のようにプレミアムカーを締め切り扱いで非優等列車の場合には運用することになるのでしょう。果たして、中之島線の運用も含めて来年のダイヤ改正でどうなるのか、注目ですね。

余剰車に関しては13000系へ組み込みか

13000系
引用:13000系

 なお、3000系へのプレミアムカー連結に際しては8000系とは異なり、プレミアムカーを新造したうえで編成内に組み込む形をとる模様です。余剰車の動向については未定ですが、恐らく改造の上で13000系に組み込むことが予想されます。

5000系
引用:5000系

 現在、ホームドア設置工事が順次進められており、他車両とドア位置が異なる5000系の廃車が進められていますので、少なくとも13000系はあと数本は増備されるものと思われます。これにより、5000系は2020年度内には見納めになるものと思われますので、記録はお早めに。