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 大都市近郊区間では、 実際に乗車する経路に関わらず、最も安くなる経路で計算した運賃で乗車することができます。これを利用するのが今回紹介する大回り乗車です。今回は東京近郊区間と大阪近郊区間の2つを取り上げます。

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東京近郊区間

東京近郊区間

東京近郊区間は上図の通りです。かなり広い範囲で乗車できます。

 なお、2019年12月以降、東海道貨物線と相模鉄道線の接続駅として羽沢横浜国大駅が開業し、それと同時に鶴見駅~羽沢横浜国大駅間が東京近郊区間に追加される予定です。

 →追記:11/30に相鉄・JR直通線が開業したことに伴い、鶴見~羽沢横浜国大間が東京近郊区間に追加されました。

 おすすめは以下の路線です。

内房線・外房線

209系2000番台
引用:209系

 まずおすすめするのは内房線・外房線です。 線路が海に近い位置を通っている関係で、素敵な車窓を眺めることができます。車内は先頭車がセミクロスシート、中間車はロングシートとなっています。

 ただし、本数が少ないので乗り継ぎは注意が必要です。また、この区間で食事を確保できるのが千葉・蘇我・五井・茂原(駅そばのみ)の各駅のみと限られています。 食事の時間帯に乗る場合は気を付けましょう。

八高線

八高線
引用:キハ110

 大回り乗車で利用できる区間で唯一気動車に乗れます。車内はセミクロスシートです。ただし、本数が少ないうえ、今年3月のダイヤ改正で高麗川~高崎を通しで走る列車が削減されてしまったので注意が必要です。

常磐線

E531系
引用:E531系

 常磐線の列車は東京近郊区間の普通列車で唯一130キロ運転を行います。なので、ものすごく速いです。特別快速に乗ると、より速さを実感できます。また、我孫子駅の唐揚げそばも有名ですので、食事時にいかがでしょうか。

https://twitter.com/itsuki_102/status/1122684608271634433

 なお、土浦駅は改札内にコンビニと駅そば屋がありますが、水戸線との乗換駅である友部駅は改札内に何もないので注意しましょう。土浦駅でそこそこの時間停車する列車が多いので、ここで飲み物などは確保しておきましょう。

鶴見線と南武支線に乗車する場合の注意点

 鶴見駅には、 京浜東北線と鶴見線の間に中間改札が設けられているため、普通の切符で乗車している場合は有人改札で大回り乗車中の旨を説明する必要があります。ICカードの場合はそのままタッチして問題はありません。

 浜川崎駅で鶴見線と南武支線を乗り換える場合ですが、 南武支線と鶴見線の浜川崎駅はそれぞれの路線で独立の駅舎となっており、乗り換えは一旦外に出ないとできない構造になっているため、大回り乗車を含めて浜川崎駅で途中下車ができない切符であっても一旦外に出ることが認められています。ただし、 SuicaなどのICカード乗車券を利用して浜川崎駅で乗り継ぐ場合、簡易改札機にカードをタッチしないで下さい。(タッチしてしまうと浜川崎駅までの運賃が引き去られる)

大阪近郊区間

大阪近郊区間

 大阪近郊区間は上の通りです。こちらも結構エリアが広いですね… おすすめの線区は以下の通りです。

湖西線・北陸本線

225系

 いずれも琵琶湖の沿岸を走るので、時間帯と天気さえよければ快適な車両で琵琶湖の絶景を楽しむことができます。また、米原駅では駅弁を購入することもできます。おすすめは「湖北のおはなし」です。ただし、日中は1時間1本程度の運行です。気を付けましょう。

おおさか東線

321系
引用:321系

 今年の3月に新大阪~放出間が延伸したおおさか東線を乗りつぶすのはどうでしょうか。国鉄型の201系に乗るのもいいですし、直通快速で新大阪から奈良まで乗りとおすのもいいと思います。

関西本線

キハ120
引用:キハ120

 大阪近郊区間の中で唯一気動車に乗れます。窓は開きませんが、伊賀の山中の車窓を眺めるというのはどうでしょうか。ただし、オールロングシートの車両が混じって運用されていること、運行本数が少ないことには注意しましょう。

加古川線を利用する際の注意点

加古川駅には加古川線用の中間改札があるので、乗り換えをする際には切符を提示してここで駅員に説明する必要があります。 また、ICカードは利用不可なので注意しましょう。

大回り乗車のルール

大回り乗車のルールは以下の通りです。

  • 途中下車は不可
  • 一度通った駅を再度通過することも不可
  • ICカードまたは普通乗車券でのみ可能
  • 特急列車やグリーン車の乗車にはそれぞれ特急券、グリーン券が必要

 ただし、ICカードでの大回り乗車はあまりおすすめできません。振り替え輸送の対象外になっており、万が一のことがあった場合にかなりの出費が予想されるからです。出来れば紙の乗車券で大回りをした方がよいでしょう。

まとめ

 大回り乗車で普段は乗らない路線まで足を延ばしてみてはいかがでしょうか?普段は乗らない列車や風景が楽しめて新鮮な気持ちになれると思います。いろいろなルートが考えられるので、気分に合わせてどの路線に乗るか?というのを楽しんでもいいでしょう。