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 1998年10月の登場以来中央総武線での活躍を続けてきたE231系試作車。しかし、9/9の運用を最後に中央総武線の運用を離脱しており、今後の動向が注目されています。今回はE231系試作車の概要や今後について考察を行いました。

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E231系試作車の概要

E231系試作車
引用:E231系

 E231系試作車は最初は209系950番台を名乗っていました。1998年10月に1~5号車を東急車輛製造、6~10号車をJR東日本新津車両製作所で新製されました。 車体の基本的な構造は同時期に生産が開始された209系500番台とほぼ同一ですが、列車情報管理システムTIMSと新しい動力系装置が採用されています。

【試作車】E231系900番台に乗ってきた

 900番台のVVVFインバータ装置は、試作車という意味合いもあって三菱電機製の3レベルインバータ(後に通勤タイプで採用)と日立製作所製の2レベルインバータ(後に近郊タイプで採用)の2種類が1ユニットずつ搭載され、1編成で2種の異なる起動音がインバータ装置およびモータから発生するのが大きな特徴となっています。

  側窓の構造が209系500番台と同一の仕様で、ドア間側窓は中間車で4か所、先頭車で2か所が開閉可能な構造となっていますが、先頭車については2007年3月に固定窓であった車体中央窓の下降窓への改造工事が行われました。側窓ガラスについても0番台とは異なり、グレーに着色された熱線吸収ガラスが使用されています。車内のつり革についても0番台のものとは異なり、209系と同一のつり輪形状となっています。

 1998年10月の落成後、性能試験などが行われ、試験後の1999年3月27日から営業運転を開始しました。その後、量産車の登場に伴い2000年6月にE231系900番台に改番し、現在まで活躍を続けています。なお、その後先頭車のスカートが近郊タイプの大型のものと交換され、優先席付近の吊り手はE233と同一仕様になっています。自動放送については2008年春より開始されています。

E231系500番台の転入で転機が

E231系500番台
引用:E231系

 しかし、2014年11月から山手線で運用されていたE231系500番台がE235系によって置き換えられ、中央総武線に転入してきました。これにより、同線所属の209系やE231系は大規模な転用が行われるようになります。

 まず209系が八高線・武蔵野線に転用され、E231系は一部が組み換え(6M4T)の上中央総武線に残留するほかはこちらも八高線・武蔵野線に転用されることとなりました。

武蔵野線へ転属か?

武蔵野線
引用:E231系

 今後についてですが、恐らく武蔵野線への転属となる可能性が濃厚で、廃車となる可能性は低いと思われます。ただし、機器更新により、他の編成とある程度仕様を合わせることが想定されるため、今後は2種類のVVVFインバータの音が聞けるといったことは過去のものとなってしまうかもしれません。

 追記:10月に入り当該編成は休車扱いとなった模様です。今後、AM入場→武蔵野線転属となるでしょう。

 11/12に総武線の運用に復帰し、 その後もちょくちょく運用に入っていましたが、1/18に重大な故障を起こしたようで運用を離脱しました。

→その後再び復帰しましたが、 2/25の67B運用で離脱しました。武蔵野線への転用改造のため大宮総合車両センターへ回送されています。

https://twitter.com/sibori20/status/1218513030541008903

まとめ

 長らく中央総武線を走ってきたE231系の試作車ですが、中央総武線を走る姿は過去のものとなりそうです。今後は武蔵野線で活躍を続けるものと思われますので、長い目で見守っていきたいですね。