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 列車の脱線事故を起こし現在も運休中のいすみ鉄道ですが、いすみ鉄道が保有するキハ52形について老朽化に伴い引退することが決定しました。日本国内で運用されている最後のキハ52形なだけに今後はどうなるのでしょうか?

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キハ52形、遂に引退決定

 現在も運休中のいすみ鉄道が保有するキハ52形ですが、老朽化が進行したことに伴い遂に引退することが決定しました。いずれも大多喜駅構内で車両展示や乗車体験会、特別グッズの販売などを行うとのことです。

キハ52形の歴史

 キハ52形はキハ20形を勾配線区用に2基エンジン気動車としては最初の両運転台車として国鉄時代に開発され、1958年から1966年にかけて製造されました。

 キハ52形はJR東日本・西日本・四国・九州の4社に継承されましたが、JR四国の車両は1989年までに廃車になり、JR九州での運用も後継車両への置き換えが進み1998年までに筑豊地区での運行を除き終了し、2002年に廃車となりました。

 JR東日本ではキハ100・キハ110系投入により置き換えが進みましたが、新津運輸区に配置された車両が米坂線・羽越本線・磐越西線で、盛岡車両センターに配置された車両が山田線・花輪線・岩泉線で運用されていました。

 キハ110形の転属によりまず盛岡地区での運行が2007年11月に終了、新潟地区での運行も2009年春のダイヤ改正で定期運行を終了しこの年末の臨時列車で運行を終了しました。

 JR西日本には高山本線・越美北線・山陰本線・木次線で運用されていましたが、後に越美北線から転属して大糸線でも運用されるようになります。キハ120形投入後も大糸線で3両がしぶとく運用を続けていましたが、最終的に岡山から富山に転属してきたキハ120形により置き換えられ2010年春のダイヤ改正で運行を終了しました。

 運行終了後は津山の「津山まなびの鉄道館」で1両が、糸魚川駅に隣接する「糸魚川ジオステーション ジオパル」に設けられる「キハ52展示待合室」にて1両がそれぞれ静態保存されています。また、大糸線で運行されていた車両のうち、キハ52-125がいすみ鉄道に譲渡され現在に至っています。

海外に譲渡された仲間も

 JR東日本で運用されていたキハ52形については、2000年代まで運用されていた車両がミャンマーとフィリピンに譲渡されています。JR化後に機器の換装や車両更新工事が施行されていたこともあり、現地でもかなり活躍したようですが流石に老朽化には勝てなかったのか?2022年頃までに旅客運用から退き現在はフィリピン国鉄で救助車として運用されているのが最後の動態車両となります。