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 日本一高い運賃として有名だった北神急行ですが、ついに6/1に市営化され大幅な値下げが行われました。一体なぜそんな高い運賃だったのか?そして値下げにより神戸電鉄や並行バスにどんな影響を及ぼすのでしょうか?

日本一高かった運賃

迷列車で行こう(豆知識編)北神線は超迷路線?

 北神急行は神戸電鉄有馬線から神戸市中心部への短絡ルートとして1980年に建設が始まり、1988年4月に開業しました。

 新神戸駅~谷上駅間の7.5キロのうちほとんど全線が六甲山地を貫く「北神トンネル」であったことや新幹線新神戸駅を2mm以上沈下させてはいけないという厳しい条件での建設になったことで建設費が高騰。更に急勾配・短距離の路線であるため車両の電気ブレーキが効かなくなることを防ぐシステムを採用せざるを得ず、車両面でも高コストになってしまいました。

 前述の通り路線のほとんどがトンネルであることから途中駅の建設が不可・維持費が高価なことにより初乗り運賃はなんと大人一人430円となっていました(後に兵庫県および神戸市から交付される補助金により350円へ値下げされている)。

6/1に公営化

 しかし、前述の通り短い距離の割に運賃が非常に高いことから輸送量が伸び悩みました。

 そんな中で2018年末に神急行電鉄の事業を神戸市交通局が譲り受け、北神線を市営化して相互直通運転を行っている神戸市営地下鉄西神・山手線の一部とすることで運賃を値下げする計画があることが明らかになります。そして翌年の3月に北神急行と神戸市側で合意に至りました。

 神戸市は、北神急行線の運賃低減に向けた検討として、市営地下鉄との一体的運行(阪急電鉄グループからの資産譲受)の可能性について、昨年末に阪急電鉄株式会社と協議を開始しました。

 一体的運行の実現に向けて、阪急電鉄グループが保有する北神急行線にかかる資産等を、神戸市交通局が譲渡を受けるにあたっての、譲渡価格や残債務の取り扱いといった譲渡条件について、協議を進めてきました。

 このたび、北神急行線の運賃低減を図りつつ、交通局の経営的にも持続可能であると考えられる譲渡条件で、交通局が北神急行線にかかる資産等の譲渡を受けることについて、阪急電鉄グループと基本合意に達しました

(後略)

引用:北神急行線と市営地下鉄の一体的運行について

 その後、2020年3月に国交省の認可が下り、6/1に市営化されることとなりました。

『北神急行電鉄』神戸市が市営化!『北神線』として“運賃大値下げ”で市北部を活性化(2020年6月1日)

 これにより、谷上駅から三宮駅までの運賃を550円からほぼ半額の280円まで値下げし、利用者の増加を見込んでいます。

 なお、5/31の北神急行電鉄としての最終運行日に撮り納めに来ないよう異例の呼びかけも行われました。

 この異例の呼びかけが功を奏したのか?そこまで大きなトラブルはなく市営化が行われました。

 なお、これにより国内の地下鉄駅として最も標高の高い駅は谷上駅となり、国内の地下鉄線として最も駅間距離の長い区間&一駅あたりの標高差も新神戸~谷上駅間となっています。

他社への影響は?

 これによる他社への影響はどうでしょうか?

 最も大きな影響を受けそうなのは神戸電鉄でしょうか。今回の市営化で大部分の駅が地下鉄経由での運賃が安くなり、新開地口の利用者減が見込まれます。

 そうなるとクローズアップされてくるのが粟生線の存在。粟生線の利用状況は低迷が続いており、今年行われたダイヤ改正でも減便が行われたほか快速の運行が取りやめられています(プレスリリースはこちら)。

 内部補填が望めないとなると、今後さらなる減便や場合によっては一部区間のバス転換に踏み切る可能性も考えられますね。

 更にこの値下げにより並行するバス路線にも大きな影響が出てきそうですね。今のところダイヤ改正は行われていないようですが、状況によってはこちらもダイヤの見直しが行われる可能性がありそうです。