山手線で長らく運用されてきたE231系500番台ですが、後継のE235系に徐々に置き換えられ、ついに残り1本。今月から「ありがとう」と記したヘッドマークが掲出されました。山手線の運用から引退するとのことで、E231系500番台の概要と車両投入で起きた大規模転属などをまとめました。
E231系500番台とは?
E231系500番台は山手線のデジタルATC化に伴い製造された車両です。 前面デザインは0番台と異なり白色をベースとした独自のものを採用し、車内に関してもこの時代としては珍しく車内の各ドア上部にLCDを2基設置し次駅・所要時間・ドア開閉方向・列車遅延情報やニュース・天気予報を表示、自動放送装置の搭載が行われ旅客サービスの向上が図られました。全車両が新津車両製作所で製造され、最終的に11両52本が製造されています。
MT比も同時期に製造されていたE231系0番台に比べ高くなっており(6M5T)、起動加速度は3.0km/h/sとなっています。投入当初は6扉車を7・10号車に組み込んでいましたが、後にホームドア設置の都合上4扉車に置き換えられています。
205系の移籍先は?
山手線で置き換えられた205系は主に武蔵野線・南武線・仙石線・京葉線へ転属し、その他鶴見線や南武支線、埼京線(主に6ドア車)へも転属しました。(詳しくはこちらをご覧ください。)なお、電動車が不足したこともあり、武蔵野線への転属車はVVVF化改造も同時に施工されています。
なお、後にE233系の投入などに伴いインドネシア・富士急行への譲渡が行われています。
E235系の投入で中央総武線転属
しかし、2014年より後継のE235系が配置され、E231系500番台は全車が中央総武線へ転属することになりました。
これに伴い、209系500番台とE231系0番台は武蔵野線や八高・川越線、常磐快速線へ転属することになっています。なお、E231系500番台だけでは中央総武線の全運用は賄えないため、一部の編成が6M4T化・起動加速度向上の上残留することとなっています。
- E231系0番台
- 常磐快速線…10両編成2本
- 中央総武線…10両編成6本
- 八高・川越線…4両編成6本
- 武蔵野線…8両編成33本?
- 209系500番台
- 八高・川越線…4両編成5本
- 武蔵野線…8両編成8本
卒業イベントを大崎駅で実施
山手線でE231系の運用が終了することに伴い、1/18に大崎駅で卒業イベントを実施します。→開催場所が大崎駅コンコースに変更となっています。ホーム上でのイベントは無くなりました。
なお、ラストランの日時は現時点で未定です。→ヘッドマークが外されたことから転属するものと思われます。まさかあんな形で終わるとは思いませんでした。
ちなみに、ラストランでは一部の鉄オタが問題を起こすことがお約束となっており、実際今回も高い確率でそうなるでしょう。いい加減にしてもらいたいですね。
さすがにJR東日本も黙ってはいないようで、すでに一部の撮影スポットを封鎖する措置がとられています。今後、他の撮影スポットも順次同様の措置をとるものと思われます。
一部撮り鉄の悪行で運行打ち切り
これに関しては別記事でまとめましたので、そちらをご覧ください。