JR東日本で運行されている2階建て新幹線「E4系」ですが、10/1の運行を以て引退することを明らかにしました。これを記念して旅行商品やラストランオリジナルグッズが発売されることも併せて発表されています。
E4系の概要
E4系は東北・上越新幹線で運行されていた200系のうち初期車の置き換えと通勤需要の急増にこたえるため製造されました。全車2階建ての8両編成となっており、1997~2003年にかけて8両編成26本が製造されました。他形式などとの併結運転も考慮されており、東北新幹線では山形新幹線「つばさ」用の400系・E3系との併結運転やE4系同士の併結運転も行われていました。
定員確保という観点からなのか、1~3号車の2階席は3+3列となっており、リクライニング機能や座席中央の肘掛が省略された回転クロスシートとなっています(その他の普通席は3+2列の通常リクライニングシート)。また、デッキには「ジャンプシート」と称する補助席も2席設けられています。これにより8両編成の定員は817人となっており、2編成を併結した列車では1634人となり1本の高速列車としては世界最大のものとなっています。
1997年の営業運転開始当初は東北新幹線のみの運行となっていましたが、2001年からは上越新幹線でも運行を開始しました。しかし、最高速度が240km/hとやや遅めなことが災いしたのか、東北新幹線での運行は2012年秋のダイヤ改正で終了し以降は上越新幹線での運用のみとなっています。
上越新幹線でも後継のE7系の導入が開始され順次置き換えが進んでおり、今秋のダイヤ改正で運行を終了する見込みとなっています。
長野新幹線にもMaxあさまとして軽井沢~東京間で運行されていますが、こちらは30‰の急勾配区間走行に対応したP51・52編成が充当されていました。しかし、乗客をのせては急勾配が登れない可能性があるということで下りに関しては営業運転を行わず回送列車として送り込んでおり、これが災いしたのかMaxあさまの運行は2003年秋を以て終了しています。2003年11月に落成したP81・82編成は軽井沢駅 – 佐久平駅間の電源周波数切り替え装置(60Hz対応)を搭載しましたが、残念ながらこの機能が生かされることはありませんでした…
老朽化も進み、今秋で引退へ…
しかし、登場から年数が経過し老朽化が進行したことや最高速度の遅さがネックとなり、2013年から順次廃車が進められています。
E7系の導入も進んだことで、今秋のダイヤ改正で運行を退きます。現在の運用は以下の通りです。
また、JR東日本は、E4系「Max」のラストラン企画として、オリジナルグッズを販売します。内容は以下の通りです。発売場所は新潟駅・燕三条駅・長岡駅・浦佐駅・越後湯沢駅の NewDays、NewDays KIOSKです。
- 大人用Tシャツ(2種類・4サイズ、各2860円)
- Tシャツキッズサイズ(2種類・5サイズ、各2200円)
- 連結キーホルダー(1430円)
- ランチバッグ(1100円)
- トートバッグMサイズ(1540円)
- トートバッグLサイズ(1980円)。
このほか、E4系「Max」のラストラン企画の一環として、「サンキューMax とき&やまびこ」・「サンキューMax とき」を運転します。運転時刻等は以下の通りで、乗車には旅行商品の申し込みが必要です。
- 「サンキューMax とき&やまびこ」
- 10/9(土):新潟(9:29発)~盛岡(13:58着)
- 10/10(日):盛岡(10:04発)~新潟(14:18着)
- 「サンキューMax とき」
- 運転日:10/16・17
- 運行ダイヤ:新潟(9:29発)~東京(11:32着)、東京(11:44発)~新潟(13:54着)