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 選抜高校野球大会には21世紀枠がありますが、本当に必要なのでしょうか?今大会では21世紀枠で初出場の丹生高校が広島商業高校を相手に何と22失点の完敗で初戦敗退するという醜態を晒しました。あまりの酷さに一部からは「福井県の恥」など厳しい声も上がっています。

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丹生VS広島商業

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丹生0400000037
広島商35041126X22

 試合結果は上の通りです。いや~ここまで酷い試合は久しぶりに見ましたね。丹生高校が無失点に抑えたのは3回だけで後は毎回のように点を取られる始末。投手陣は15個も四死球を与えるわ、エラーも連発するわあまりにも守備が酷かったですね。こんな雑魚チームに7点も献上した広島商業高校も大概だとは思いますが。

 こんなぼろ負けを喫した後でも丹生高校の某エース左腕(不名誉なことなので名前は伏せます)は夏の甲子園を目指すと身の程知らずな発言をかましたそうで。こんな高校が夏の甲子園に出るなんて、夏の甲子園でも21世紀枠が導入されない限りまずあり得ないでしょう。頭は悪いわ、野球も弱いわじゃ救いようがないですねw

あまりに酷すぎる21世紀枠の成績

 それにしてもちょっと酷すぎるよな~と思って過去10大会分の成績を調べてみましたが、まあ酷い結果でしたね。

年度高校名都道府県成績
2012年女満別北海道初戦敗退
2012年石巻工宮城初戦敗退
2012年洲本兵庫初戦敗退
2013年遠軽北海道2回戦
2013年いわき海星福島初戦敗退
2013年益田翔陽島根初戦敗退
2013年土佐高知初戦敗退
2014年小山台東京初戦敗退
2014年海南和歌山初戦敗退
2014年大島鹿児島初戦敗退
2015年豊橋工愛知初戦敗退
2015年桐蔭和歌山初戦敗退
2015年松山東愛媛2回戦
2016年釜石岩手2回戦
2016年長田兵庫初戦敗退
2016年小豆島香川初戦敗退
2017年不来方岩手初戦敗退
2017年多治見岐阜初戦敗退
2017年中村高知初戦敗退
2018年由利工秋田初戦敗退
2018年膳所滋賀初戦敗退
2018年伊万里佐賀初戦敗退
2019年石岡一茨城初戦敗退
2019年富岡西徳島初戦敗退
2019年熊本西熊本初戦敗退
2021年八戸西青森初戦敗退
2021年三島南静岡初戦敗退
2021年東播磨兵庫初戦敗退
2021年具志川商業沖縄2回戦
2022年只見福島初戦敗退
2022年丹生福井初戦敗退
2022年大分舞鶴大分初戦敗退

 初戦に勝利したのは4校だけ、しかもこのうち3つは21世紀枠同士の対決。21世紀枠以外と激突して勝利を収めたのは2015年に松山東高校が二松学舎大学付属高校(東京ブロックから出場)に勝利した試合だけとなっています。

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報徳学園20800240521
多治見0000000000

 中でも酷かったのは2017年に出場した多治見高校でしょうか。兵庫県の報徳学園を相手に何と21-0の大惨敗。余りの弱さに同情を集める程でした…

ネット上では厳しい声が続出

 21世紀枠が設定される以前から、ワンサイドゲームなんていっぱいあった。今は少なくなったけれど、夏の大会でも「出場しても、毎回大差で負ける」ような地区もあるわけでしょ。だからといって、その地区を無くして、他の地区と合区にしろという話はないよね。(合区:複数県で1つの代表を争うこと)でも、昔はあったんだよね。

 21世紀枠だけをやり玉に挙げて、「なくせ、なくせ」と騒いでいるけど、それだったら、「一票の格差」ならぬ夏の「代表枠の格差」をもっと言ったら。

 北信越チャンピオンの気比ですら広陵に、3安打完封の大差負け。その相手のライバル校広商から、10安打を放ち、一時は逆転したのだから十分よくやった。ただ、甲子園に実力で出場する高校だったら、アウトにできる打球をヒットにしてしまうシーンがあまりにも多かったな。

引用:【センバツ】21世紀枠の丹生は名門・広島商に22―7で敗れる 一時逆転するも2015年以来の一般選出校撃破ならず

 夏の県予選で優勝し県代表としての出場ならいざ知らず、とても甲子園で試合できるレベルのチームではなかった。おそらく本気で優勝を目指しているのではなく、聖地に立つの事が最終目標のチームだったのでは。そう思える程、各選手の表情等からも戦前の下馬評を見返してやる!とか1つでも上へ行くんだ!など、勝利への執念気迫を全く感じ取れなかった。悪く言えば負けるのが当たり前。選ばれただけでラッキーみたいな。

 勿論選考したのは高野連であり、監督はじめ選手達には何の責任もないが、あと一歩の成績で残念ながら選ばれなかった他チームがあまりにも不憫に思えた。21世紀枠に賛否両論あるが継続していく方向であるならば純粋に『野球』のそれなりの戦績及びチームとしての完成度等、より一層考慮すべきであると思う。地域性、文武両道、確かに素晴らしい事だと思うが、それだけの条件で選ぶべきではない。とつくづく思った。

引用:丹生・春木監督「楽しそうに一生懸命プレーしてくれたのがよかった」 22失点大敗にも選手の奮闘に満足

 こんな事を言うのもなんですけど、改めて21世紀枠は必要ないと思いました。16安打打たれて与えた四死球も15。0に抑えたのは1イニングだけ。これで楽しかった、と言われても。こういう出場するに値しない力しか持ち合わせていないチームを特別枠で出場させる事に違和感がある。

 一方で東海大会準優勝で選ばれなかったチームがある、ってそのチームの選手たちはこういうゲームを見てどう思うんでしょう。たぶん悔し過ぎてセンバツを見ていないと思うけど。

 広島商のピッチャーも秋の成績で防御率4点台など出場チームの中ではかなり力が落ちる投手力だと思うけど、相手に助けられた感はある。21世紀枠の見直しではなく廃止をするべきだと思う。20年でどれだけ成果が出たというのでしょう。

引用:丹生・春木監督「楽しそうに一生懸命プレーしてくれたのがよかった」 22失点大敗にも選手の奮闘に満足

 いくら21世紀枠とは言え、甲子園でやる試合で楽しめたことを収穫にあげるのは流石におかしい。百歩譲って先日の只見はさておき、22失点をフォローするのはいくらなんでも無理がある。「甲子園出場」を目標に頑張ってる球児に失礼。

 仮に21世紀枠のコンセプトを良しとするとしても、全員地元民だったり文武両道だったりで、もっと良い試合できるチームはさすがに全国に幾つでもある。そう言うチームをコンスタントに選出できない仕組みは完全に機能不全。その仕組みを構築できないなら、21世紀枠は廃止すべき。できるなら21世紀枠をやる価値は大いにあると思うが。
 今回の聖霊クリストファーの落選。21世紀枠での出場は是が非でも湘南高校にしたいのか秋大で好成績を残しても頑なに県相模原や鎌倉学園を選出しない神奈川県高野連。こう言うのを見てると、高野連に21世紀枠を運用できる素地はないと思います。

引用:丹生・春木監督「楽しそうに一生懸命プレーしてくれたのがよかった」 22失点大敗にも選手の奮闘に満足

 ほぼ自滅で負けた試合に笑顔もクソも収穫もない。選手、監督のコメントもはっきり言って現実逃避して予防線張ってるだけ(最後まで笑顔で良いだのなんだの…)
 こんな試合は21世紀枠の候補に挙がってた高校や、県予選で倒した相手にも失礼な話。21世紀枠候補だったチームの選手は、こんなんならウチが出た方が良い試合出来たと絶対に思っているはず。力で勝ち上がってきた高校にはそれまでに倒してきた高校の思いを背負って試合をしている様に、21世紀枠で出てくるチームも我々は選ばれなかった高校の分まで戦うんだ、と。そういう気持ちで試合をやってもらわないと。これは、21世紀枠の存続にかかわる話

 今はなんでもかんでも笑顔で楽しむ事=美徳とされてるが変に大人ぶらず、悔しく情けない思いをした時にはそれを前面に出すのもまた高校生らしさだと思う
 大人になったらそんな感情を表に出せることなど少ないのだから…

引用:21世紀枠・丹生 大敗も充実感 エース井上「夏に甲子園に出られるように頑張る」

 21世紀枠の何が問題として、昨日の只見校戦もそうだが、地力の差は例えば18奪三振とかの数字としてすぐ表れてしまう。只見の相手がもし今日の市和歌山とかなら23奪三振にて記録更新なんて事も有り得た。「21世紀枠校相手だから参考記録扱いとします」と言うわけにもいかないだろう。

 しかし21世紀枠新設以前ならまず出られなかったであろう本来なら出場出来るレベルにない相手校から記録した数字が100年近い伝統を誇る甲子園高校野球史の記録を塗り替えました。として素直に受け取れるだろうか。只見校には思い入れあったし出場自体は大変嬉しかったが、21世紀枠については改めて再考させられる。

 これまでは春の選抜と夏の全国選手権はほぼ等価として扱われて来たが、予選勝ち上がりからの基本一県一校の夏選手権の厳しさと比較しても春選抜の価値が、より下がってしまうものになりはしないか。

引用:【センバツ】広島商が4元号勝利!20年ぶり出場で史上4校目の偉業 21世紀枠・丹生に22点快勝