しなの鉄道は老朽化が進む115系の置き換えに新型車両SR1系を導入することを発表していましたが、今回有料ライナー列車用としてデュアルシートを採用した編成が運行を開始するとのことで、最新情報をまとめました。
SR1系の概要
SR1系はJR東日本のE129系をベースとしたしなの鉄道の新型車両で老朽化が進む115系の置き換え用に今後2026年度までに26編成52両(いずれも2両編成)が新造されます。製造は全編成を総合車両製作所が担当します。
基本的に仕様はE129系と同様のものとなりますが、3編成は有料ライナー列車用として座席にデュアルシートを採用し、電源コンセント、カップホルダーを装備するほか、Wi-Fiサービスを提供します。
大きな特徴としてしなの鉄道では汚物の抜き取り設備が車両基地になかったため115系ではトイレの使用が不可となっていましたが、SR1系では全編成にバリアフリー対応の洋式トイレを設置します。また、これに伴い戸倉駅の車両基地内に約1億円を投じて汚物の抜き取り設備を整備します。
現在は営業運転開始に向けて試運転が実施されています。
7/4に運行開始
そして、本日しなの鉄道から7/4に運行を開始すると発表がありました。
平日は有料ライナー列車「しなのサンライズ号」「しなのサンセット号」として運行します。乗車には乗車券のほか、列車指定券が必要で、運行時刻は以下の通りです。
- しなのサンライズ号:小諸(7:15発)→長野(8:00着)
- しなのサンセット2号:長野(18:26発)→上田(18:52着)
- しなのサンセット1号:上田(19:07発)→長野(19:35着)
- しなのサンセット4号:長野(20:04発)→上田(20:30着)
土休日は観光有料快速列車「軽井沢リゾート号」として運行します。2両編成での運行で、乗車券のほか、列車指定券が必要です。
「軽食付プラン」もあり、こちらは1週間前までに予約の必要があります。また、コロナウイルス感染予防のため、当面の間は定員の半数に限定して発売します。運行時刻は以下の通りです。
- 軽井沢リゾート1号:軽井沢(9:31発)→妙高高原(11:22着)
- 軽井沢リゾート3号:軽井沢(16:08発)→長野(17:13着)
- 軽井沢リゾート2号:長野(9:10発)→軽井沢(10:12着)
- 軽井沢リゾート4号:妙高高原(16:47発)→軽井沢(18:30着)
また、一部の普通列車にも運用されます。
「ろくもん」は運行終了へ?
なお、SR1系の有料ライナー仕様車が運行開始することに伴い、2014年から運行している115系改造の観光列車「ろくもん」については運行を終了するものと思われます。
現時点ではさよなら運転などの情報は発表されていませんが、発表され次第更新します。
115系も順次置き換えへ
今後は一般仕様のSR1系も登場し、順次115系を置き換えていくことが見込まれています。湘南色や台鉄自強号色など色とりどりの編成が活躍する姿もあと数年で見納めになります。
新潟地区の115系も最後の活躍を続けているなかとても残念な事件が起きてしまいましたが、このようなことが無いように撮り鉄の自制を求めます。