長崎県の悲願だった西九州新幹線ですが、武雄温泉~長崎間が9/23に遂に開業することになります。これを受けてJR九州は9/23にダイヤ改正を実施することになりました。一体どんな内容なのでしょうか?
西九州新幹線が遂に部分開業!
西九州新幹線の武雄温泉駅~長崎駅間(営業キロ 69.6キロ)が遂に開業することになりました。途中駅として嬉野温泉駅・新大村駅・諫早駅の3駅が設けられます。今回の開業に伴い所要時間が約30分短縮され、博多~長崎間を最速1時間20分、新大阪~長崎間を最速3時間59分で結びます。
使用車両はN700S系6両編成で1~3号車が指定席(2+2列)、4~6号車は自由席(2+3列)です。車内販売などはありません。
片道1時間あたり、朝夕通勤時間帯は2本・日中時間帯は1本運転します。武雄温泉駅では新幹線と在来線特急を同じホームで乗り換える「対面乗換方式」で運行し、新幹線「かもめ」と接続する在来線特急「リレーかもめ」を新たに運転するほか新幹線「かもめ」と接続する在来線特急「みどり」「ハウステンボス」の愛称名を「みどり(リレーかもめ)」「ハウステンボス(リレーかもめ)」として運転します。新幹線と在来線を乗り継ぐ場合はきっぷを1枚で発売します。
また、朝の通勤通学時間帯に新大村始発の新幹線を設定し、大村・諫早・長崎地区の通勤通学がより便利になります。
運行ダイヤは上の通りです。
特急「みどり」に振り子車両導入
「みどり」上下16往復中5往復にカーブの通過速度が向上する振り子型車両(885 系)を投入します。これにより所要時間を9分短縮し、博多~佐世保間を最短1時間34分で結びます。また、残りの列車は783系での運行とし、787系は「みどり」の運用から撤退します。
博多~佐賀・肥前鹿島間で「かもめ」に代わり新たに在来線特急「かささぎ」を上り9本、下り8本運転します。なお、ダイヤ改正に合わせ肥前山口駅を江北駅に改称します。
長崎本線は一部が非電化化&上下分離
江北駅(肥前山口駅)で博多方面の特急列車に乗り継げるダイヤ設定を行うほか、江北~肥前鹿島で普通列車3往復を増発し博多~肥前鹿島間の速達性と利便性を確保します。
西九州新幹線の部分開業に伴い、長崎本線の肥前浜~長崎間が非電化となり、同区間の普通列車はキハ40・47で運行されます。佐賀方面から江北以南へ乗り入れる長崎本線の電車は全て肥前浜までの運行となり、同駅で対面乗り換えする形になります。なお、ラッシュ時は気動車の列車が江北駅まで乗り入れます。佐世保線の普通列車も一部の列車が気動車での運行となります。
また、長崎本線の江北~諫早間は上下分離方式での運行となり、西九州新幹線開業後も23年間はJR九州による運行を維持します。
大村線で新駅開業
大村線では新たに松原~竹松間に大村車両基地駅、竹松~諏訪間に新大村駅が開業します。西九州新幹線との乗換駅である新大村駅には、シーサイドライナー(快速列車)が停車するほか、朝夕ラッシュ時のシーサイドライナーは諫早~長崎駅間で各駅に停車します。
新D&S列車「ふたつ星4047」が運転開始
こちらに関しては既に上の記事で取り上げていますので、そちらをご覧ください。また、「36ぷらす3」については長崎への乗り入れを9/19を以て終了し、10月からは新たに佐世保への乗り入れを開始します。詳しくはこちらをご覧ください。
鹿児島本線・肥薩線の熊本~人吉間を運行していた「かわせみ やませみ」の運転区間を見直し豊肥本線 熊本~宮地間で運転します。
鹿児島本線・三角線の熊本~三角間を運行している「A 列車で行こう」の下り列車が新たに網田駅に停車します。これにより、車内でのお楽しみの時間を拡大します。
「ソニック」は1往復を定期化・停車駅見直し
- 臨時列車で運行していた「ソニック 81 号」と「ソニック 80 号」を定期列車とし、利便性の向上を図ります。
- 鹿児島本線の快速列車の見直しに合わせて赤間駅に特急「ソニック」上下 11 本を新たに停車させます。
- 夕通勤時間帯に運転する特急「ソニック」4本を新たに福間駅に停車させます。
- 朝の一部列車で戸畑駅・香椎駅に特急「ソニック」を停車させ、停車パターンを統一します。
- 夜時間帯の一部列車について、吉塚駅への停車を取りやめます。
- 「九州横断特急」2・3 号のご利用が少ない大分~別府間の運転を取りやめ、豊肥本線 熊本~大分間の運転に見直します。
ダイヤ改正後の運転ダイヤは上の通りです。
鹿児島本線の快速列車大幅削減など
今回のダイヤ改正では鹿児島本線の普通・快速列車に大幅なてこ入れが行われます。
まず、日中時間帯は快速列車の運転を取りやめ、区間快速の運行は2パターン(快速区間:福間~二日市間、福間~鳥栖間)とします。鳥栖~大牟田間では区間快速の運転を取りやめ、普通列車に格下げします。また、門司港~直方間の直通列車を運転し、利便性を向上させます。
夕通勤通学・夜間時間帯について小倉~荒尾間で運行本数の見直しを行い、概ね1時間当たり上下1本程度運転を取りやめます。
博多から赤間行きの最終列車の行き先を福間行きに見直し、福間~赤間間の最終列車の時刻を30分程度繰り上げます。ダイヤ改正後は博多駅23:30発が最終となります。
小倉から福間行きの最終列車の行き先を赤間行きに見直し、赤間~福間間の最終列車の時刻を25分程度繰り上げます。ダイヤ改正後は小倉駅23:20発が最終となります。
鳥栖から久留米・大牟田方面の列車本数を見直し、荒木~荒尾間の最終列車の時刻を20分程度繰り上げます。ダイヤ改正後は鳥栖駅23:34発が最終となります。
なお、このほかの線区でも利用の少ない一部列車の運転取りやめや終電の繰り上げ、行先の見直しなどを行います。