陸羽西線が2022年5月～2024年まで運行停止・バス代行に…

　現在JR東日本により運行されている陸羽西線ですが、、国土交通省が建設する高屋道路の「高屋トンネル」建設工事に伴い今年の5/14から2024年度まで列車の運行を停止しバス代行を行うことが発表されました。ただ、同区間の平均通過人員は最新の2020年度のもので163人/日まで落ち込んでおり、工事終了後に列車の運行が再開されるのか不透明な状況となっています。

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道路工事に伴い、運行停止に…

　JR東日本と国土交通省は22日、陸羽西線の新庄駅と余目駅との間を5月14日からおおむね2年間運休し、バス代行輸送を行うと発表しました。

　地域高規格道路・新庄酒田道路の一部を構成する「高屋トンネル」の掘削工事に伴う措置で、予定地と交差する「第2高屋トンネル」との間隔が３メートルと近く、地盤改良を進めても崩落の恐れが排除できず安全を最優先したと説明しています。

　代行輸送の時間や本数などの詳細は今後発表されますが、運賃は列車と同額で朝夕は本数を増やして対応するということです。

引用：ＪＲ陸羽西線　新庄―余目間　５月１４日からバス輸送に

　何と道路工事に伴い2年間陸羽西線の運行を停止しバスによる代行輸送を行うことをJR東日本が発表しました。本線とは名ばかりで今や地方の1ローカル線となっている路線の運行継続のために経費を使うよりはバスで代行輸送…とはずいぶんと現代風ですね。

ネット上の反応は？

　ちょうど昨日今日と陸羽西線は大雪で運休ですが、誰からも不満が出ないのは結局車があればなんとかなるからですよね。

　かつては庄内と山形・仙台を直通する急行が走る重要な路線だったはずですが、山形新幹線開通による改軌で直通できなくなり、山形自動車道・月山道路の整備で山形・仙台へは高速バスが主流となり、陸羽西線の地位は残念ながら低下してしまいました。山形新幹線へのアクセス鉄道として活用する道もあると思いますが、最近は新庄・酒田の直通さえも本数が減らされ、余目止まりが多くなっているため、JRにその気はなさそうです。

　この2年の休止が終わったとき、陸羽西線に戻ってくる場所はあるのでしょうか。無くても困らない路線になってしまわないか、気になるところです。

引用：新庄酒田道路「高屋トンネル（仮称）」工事のためJR陸羽西線を運休。5月14日から2024年度にかけてバス代行輸送

　JRはもう完全に公共交通の使命を果たそうなどという気構えはなく、バス代行でも可能という実績を作ろうとしているのだろう。

　古口→新庄、狩川→酒田など、高校生の通学も比較的ある区間なのに、工事箇所と関係無いのに、そこさえも一体的に全面運休というのは完全ヤル気なし、使命放棄としか言いようがない。

引用：新庄酒田道路「高屋トンネル（仮称）」工事のためJR陸羽西線を運休。5月14日から2024年度にかけてバス代行輸送

　バス停(駅)を公共施設や住宅の近くに設置し、利用者の反応を見てバス停の数を増やすなどし、鉄道より好評なら、そのまま鉄道を廃線にしバス路線に変えちゃう…なんて可能性もあると思う。

引用：ＪＲ陸羽西線　新庄―余目間　５月１４日からバス輸送に

運行再開できるかは不透明？

　ただ、道路工事の終了後に運行再開されるのか？というと中々厳しいものがありそうです。2020年の平均通過人員はわずか163人/日。国鉄の特定地方交通線のうち、第1次の廃止対象基準が「営業キロが50km以下かつ旅客輸送密度が500人/日未満」となっているわけですが、陸羽西線はこの条件に当てはまるんですよね。並行する道路が整備されれば更に鉄道需要が減少するわけで、このままバス転換される可能性も否定できないでしょう。

　陸羽西線の乗車や撮影を考えている方は早めに訪れることをお勧めします…

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