西園寺氏が路線バスで日本縦断の旅を終えたのですが、今度は県庁所在地を通らずに日本縦断を目指すことを明らかにしました。今回の検証では近畿・中部地方の脱出ルートを検証していきます。ネタバレ・結果論100%ですので、その点はご了承ください。
前回の検証
九州・中国地方脱出ルートの検証に関しては既に上の記事で解説していますので、そちらをご覧ください。
ルールはどのようなもの?
西園寺氏の「県庁所在地を通らずに日本縦断の旅」のルールですが、以下の通りです。
- スタート地は枕崎駅でゴール地は稚内駅
- 途中、県庁所在地を通ってはならない 。例えば、大阪府であれば大阪市に侵入禁止
- 公共交通機関のみを利用し、飛行機・長距離フェリーの使用は禁止
- 交通費以外の予算は1日1万円 余った場合は繰り越すことが出来る
5日目は兵庫県を大きく迂回し…
5日目は姫路駅の「えきそば」を食すことからスタートしました。播但線の特急「はまかぜ」でまずは和田山へ向かうと、そこから順調に兵庫県内を東に進み更に小浜線で敦賀まで向かいます。ここで新快速を1本見送りルートを思案していましたが、「しらさぎ」で大垣へ向かい養老鉄道で桑名へ行くことに。
養老鉄道内でホテルを検索するも何と見つからずこのままどうなるのか…と思われていましたが、東横イン名古屋尾張一宮駅前で奇跡的に空きを発見します。その後、近鉄で弥冨へ向かい、名鉄へ乗り換え津島を経由してこの日の宿泊地の尾張一宮へ向かうことができました。
6日目は中部地方をジグザグ移動
6日目はまず尾張一宮駅から路線バスで岩倉駅へ向かいます。そして岩倉駅からは名鉄犬山線を北上し犬山駅にたどり着くと更に名鉄広見線で新可児へ。
ここからJR太多線で多治見に出て特急「しなの」一気に塩尻へ向かうと、ここで日本一狭い?駅そばで昼食に。ここから更に普通列車で小淵沢へ行き、小海線で佐久平まで向かいました。
ただ、ここで乗車予定だった北陸新幹線の列車に乗り遅れるハプニングが発生。結局、一度改札を出してもらいここでカメラの充電も兼ねて夕食を取ることに。その後、高崎へ向かいますが、浦佐駅で宿が見つからず六日町駅付近の「旬彩の庄 坂戸城」を宿泊地としています。
ちなみに、六日町駅では何と各駅停車で日本縦断中のひろき氏と遭遇。仲良く同じ宿に泊まったようです。こんな偶然あるんですね~
兵庫県北部までの大きな迂回は避けられなかったか?
まず気になったのは播但線や舞鶴線で大きく迂回して兵庫県を抜けていましたが、これは避けられなかったのでしょうか?
加古川線で加古川駅から谷川駅まで抜けられますので、これを使えばそこまで迂回する必要は無いように思えます。ところが、三田駅~武田尾駅の一部区間が県庁所在地の神戸市にかかっており、福知山線では谷川駅から三田駅までしか行けません。
なので、バス路線で迂回するしかないのですが、関西学院千刈キャンプ前まで行くバスは2本のみ。そこから波豆まで歩いて武田尾駅へ向かうバスに乗ることになります。更に、土休日は波豆から武田尾駅へ向かうバスの最終が15:34なのでかなりシビアな乗り継ぎを強いられます。
ただ、ここを越えてしまえばこの後はうまくつながります。一例としては以下のような乗り継ぎが考えられます。
- 福知山線 武田尾→宝塚
- 阪急宝塚線 宝塚→蛍池
- 大阪モノレール 蛍池→門真市
- 京阪線 門真市→枚方市→河内森
- 河内森駅から河内磐船駅まで約300mは徒歩
- 片町線 河内磐船→木津
- 関西本線 木津→加茂→亀山→弥冨
- 弥冨駅以降は西園寺氏と同じルート
伊勢湾フェリーに乗るには大回りが必要
鳥羽港と伊良湖港を結ぶ「伊勢湾フェリー」に乗って津市や名古屋市を迂回するということも考えられます。この場合は伊賀鉄道に乗って伊賀神戸へ向かい近鉄に乗ることになりますが、津市に行けないため大和八木から新宮へバスで迂回して多気、鳥羽と向かうことになります。
ただ、「八木新宮線」は所要時間6時間越えの路線バス…景観は素晴らしいのですが相当きついものになることが予想されます。
伊良湖からはバスと豊橋電鉄を乗り継いで豊橋駅へ向かえますので、ここから飯田線に乗っていけば良いでしょうね。
高山方面に向かったらどうなる?
6日目は岩倉駅に着いた後犬山を経由して新可児と乗り継いだわけですが、犬山駅から新鵜沼駅へ向かい高山方面に向かったらどうでしょうか?
もう少し早く出発していれば以下のようにうまく乗り継ぐことができました。
- 鵜沼 11:08→美濃太田 11:18
- 美濃太田 11:28→高山 13:11 ひだ7号
- 高山濃飛バスセンター 13:50→松本バスターミナル 16:23
- 松本バスターミナル 17:20→上田駅 18:50 松本上田直行バス、土休日のみ運行
何と上田駅まできれいにつながります。松本から大糸線で北上することも考えられますが、この場合は以下のようになります。
- 松本 16:52→信濃大町 17:45
- 信濃大町 17:54→南小谷 18:50
- 南小谷 19:08→糸魚川 20:04
- 糸魚川 20:38→直江津 21:21
- 直江津 21:26→長岡 22:52
その日のうちに長岡駅までたどり着くことができます。とはいえ、中央西線の「しなの」に比べるとやはり冗長なのは否めません。なので西園寺氏が中央西線で行こうと考えたのは正解だったと言えるでしょう。
中央本線を小淵沢から更に南下したら?
西園寺氏は小淵沢から小海線で佐久平へ向かっていましたが、中央本線を更に南下することはできなかったのでしょうか?
当然甲府駅は甲府市に含まれているので行けないわけですが、1駅前の竜王駅まで行けます。ここからコミュニティバスで身延線の東花輪駅へ向かうことができますので、ここから身延線を南下していく形になります。
- 竜王駅 16:32→東花輪駅 17:29 南アルプス市コミュニティバス
- 東花輪駅 17:48→富士駅 20:14
- 富士駅 20:35→新富士駅 20:45
- 新富士駅 21:05→小田原駅 21:33 こだま750号
- 小田原駅 21:56→代々木上原駅 23:20 小田急線 急行
- 代々木上原駅 23:22→北千住駅 23:59
その日のうちに北千住駅までたどり着けます。では翌日はどうするのでしょうか?
一番簡単なのは「リバティ会津」で野岩鉄道・会津鉄道方面へ向かい、会津若松まで向かうことでしょうか。以下のように乗り継げば昼過ぎには会津若松駅に到着できます。
- 北千住駅 9:43→会津田島駅 12:37 リバティ会津113号
- 会津田島駅 12:56→会津若松駅 14:07 リレー113号
また、取手から関東鉄道・真岡鉄道を乗り継いで市塙駅から烏山駅まで市営バスで抜ける手もあります。この場合は烏山線に乗り、宝積寺駅から東北本線を北上する形になります。ただし、市塙駅と烏山駅を結ぶバスは1日5本しかないため注意が必要です。
佐久平駅での乗り逃がしは影響したのか?
佐久平駅での乗り逃がしは果たしてどの程度の影響があったのでしょうか?
結論から言ってしまえば、彼が只見線ルートで行くのであればこの乗り逃がしは全く問題がありません。小出駅から会津若松駅へ向かう最終は16:12発ですので、どう頑張っても乗るの不可能であり、全く問題はありませんでした。
では、高崎から前橋を迂回して伊勢崎から両毛線で栃木方面へ向かう場合はどうでしょうか?この場合だと、はくたか572号にもし乗れていれば以下の通り下館駅まで行くことができました。
- 高崎駅 19:33→本庄駅 19:52
- 本庄駅 20:00→伊勢崎駅 20:35
- 伊勢崎駅 21:07→小山駅 22:27
- 小山駅 23:10→下館駅 23:31
翌日8:07発の真岡鉄道の列車に乗れば市塙駅9:23発の烏山駅行に乗車することができます。が、わざわざこのルートを選択するのか?と言われると微妙です。
完全に蛇足になりますが、桐生駅からわたらせ渓谷鐵道に乗り足尾から日光までバスで抜けるというルートもあります。観光も兼ねるならこういうルートもありですね。