JR東日本が神きっぷを発売します。その名も「旅せよ平日!JR東日本たびキュン 早割パス」、新幹線も含めてJR東日本の路線などが乗り放題で1日1万円ぽっきりという超お得なきっぷとなっています。今回は果たしてこのきっぷ1枚だけでJR東日本の新幹線を全て乗りつくせるのか検証を行いました。
きっぷの効力は?
切符の効力などに関してはすでに上の記事で解説していますので、そちらをご覧ください。
東京発では残念ながら不可能
まず東京駅からのルートを検証してみましたが、残念ながら東京駅からスタートしたのではその日のうちにJR東日本の新幹線を全て乗り倒すのは不可能です。山形新幹線「つばさ」の在来線区間(福島~新庄)が2時間近くかかり、ここがどうしてもネックとなってきます。ではどうすれば1日で全て乗り倒すことができるのでしょうか?
新庄発なら…始発が5時台だが可能!
では、新庄発ならどうでしょうか。実は新庄駅発の新幹線の初便は5:40発で、これに乗ればうまく全部の新幹線に乗ることができます。
- つばさ122号:新庄5:40→東京9:12(★)
- はくたか557号:東京9:32→上越妙高11:24
- はくたか560号:上越妙高12:01→高崎13:03
- とき321号:高崎13:28→新潟14:42
- とき328号:新潟15:17→大宮16:35
- はやぶさ35号:大宮16:45→新青森19:37(★)
- はやぶさ48号:新青森19:44→盛岡20:45
- こまち43号:盛岡21:36→秋田23:02
(★)の列車で指定席を取る必要はありますが、キュンパスは指定席を2回まで取れますのでこれでうまく回ることができます。この乗り継ぎのポイントは「はくたか」557号が高崎通過の速達タイプなことに加え「はくたか」560号が長野~高崎間でノンストップ、「とき」328号も長岡駅を出ると大宮駅まで止まらないため所要時間が短いのがポイントとなります。
なお、上越妙高~高崎間の往復を避けたい場合は「しらゆき」5号に乗車し長岡駅に向かうのもアリでしょう。終着の新潟駅で「とき」328号に乗車できるので、以降は同ルートに収斂します。
福島駅で「つばさ」は上り・下りとも14番線に発着しますので、対面で下りの東北新幹線の列車に乗り換えることができます。これを使うとどうなるでしょうか?
- つばさ122号:新庄5:40→福島7:37
- やまびこ51号:福島7:38→盛岡9:17
- こまち5号:盛岡9:46→秋田11:25
- つがる3号:秋田12:40→新青森15:14
- はやぶさ34号:新青森15:52→東京19:04(★)
- かがやき517号:東京19:24→長野20:43(★)
- はくたか575号:長野20:49→上越妙高21:12
- はくたか578号:上越妙高21:24→高崎22:35
- とき351号:高崎22:40→新潟23:52
こちらの乗り継ぎのポイントは途中の秋田~新青森間を新幹線の移動ではなく在来線の特急「つがる」でやっていることと、東京~長野間を「かがやき」に乗っていることでしょう。「はやぶさ」の東京駅到着と同時に「はくたか」575号が出発してしまうため、速達タイプの「かがやき」で追いかける形となります。また、今春のダイヤ改正で「とき」の終電が繰り上がるためこの乗り継ぎはダイヤ改正前までということになります。
新青森から出発なら?
新青森駅から出る場合はどうでしょうか?「はやぶさ」の初便が比較的早い時間帯に出てくれることでうまく乗り継げます。
- はやぶさ4号:新青森6:18→仙台7:51(★)
- やまびこ126号:仙台8:06→福島8:32
- つばさ123号:福島8:48→新庄10:54
- 奥羽本線(普通列車):新庄11:22→大曲13:14
- こまち17号:大曲13:37→秋田14:08
- こまち32号:秋田14:14→東京18:04(★)
- はくたか575号:東京19:04→上越妙高21:12
- はくたか578号:上越妙高21:24→高崎22:35
- とき351号:高崎22:40→新潟23:52
この乗り継ぎのポイントは新庄~大曲間を奥羽本線の普通列車でつなぎ、山形新幹線の往復を避けているのが大きなポイントになります。東京駅で1時間余裕がありますので、ここで夜ご飯を食べるのが良いのではないでしょうか。
飲食物の確保などに注意を
JR東日本の新幹線での車内販売では菓子類やつまみの扱いこそあるものの、お弁当や軽食(サンドイッチ)の取り扱いがない他、飲み物に関しても小さめのものしかありません。なので、乗り継ぎに合わせて飲食物の確保をすることをお勧めします。
長時間の乗車となるため、エコノミークラス症候群にも注意が必要です。水分補給やストレッチなどを適宜行うことを心がけましょう。